
選ぶ際の考え方について、「All About」ノートパソコンガイドの上倉賢が解説していきます。
(今回の質問)
プライベート用のパソコンを購入予定です。WindowsとMacはどちらがおすすめでしょうか?
(回答)
WindowsにしてもMacにしても基本的にはどちらでも問題ありません。どちらにもよい点や、WindowsやMacそれぞれにしかできないことがあります。自身が使用している機器、使いたいソフト、各機器の機能・性能、サポートなどを総合して、最も合った方を選びましょう。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
基本的にはどちらでも問題ありません
Windowsは事務用途、Macはクリエイティブ用途が向いていると思っている人も多いかもしれません。ですが、どちらも事務用途にもクリエイティブ用途にも使えます。確かにApple製のGarageBandやLogic Pro、Final Cut Proのように、Macでしか利用できないソフトもありますが、それ以外の一般的なソフトの多くはWindowsでもMacでも利用可能です。そのため、一般的な用途ではどちらを選んでも問題ありません。ただし、使うソフトや利用目的などが明確に決まっている場合は、事前に利用できるOSを確認しておくとよいでしょう。
Macの魅力
スマートフォンが普及した現在、Macを選ぶ最大の魅力は他のApple製品との連携機能です。iPhoneやiPadに搭載されたデータを転送できる機能・AirDropを普段から活用している人も多いと思います。
Macでもこの機能が使用できるので、iPhoneで撮影した画像をMacで使用したい場合でも、Wi-Fiなしで簡単に送受信が可能です。iCloudを含めた各種クラウドサービスを併せれば、どんな機器間でもケーブルなどを使わずにデータの転送ができるといえます。
また、2024年にリリースされたmacOS SequoiaからiPhoneのミラーリング機能が追加され、Mac上からiPhoneの操作ができるようになりました。電話がかかってきたときに、Macから操作することも可能です。さらには、iPhoneのみならずiPadとの連携も可能なため、Apple製品を既に使っているなら、Macを使うことでさまざまな連携機能を簡単に利用できるようになるといえるでしょう。
このような連携機能はWindowsにもあり、AndroidやiPhoneなどとの連携機能がMicrosoftや一部のパソコンメーカーから提供されています。ただし、1社で全てを提供しているだけに、MacとiPhone、iPad間で使える連携機能は非常にスムーズで使い勝手もよいです。
このほか、iPhoneのアプリ開発など、Apple製ソフトの使用以外にもMacでしかできないこともあります。
Windowsの魅力
Windowsにも独自の魅力はいくつもあります。その中でAppleが1社で提供しているMacとまったく異なるのが、製品のバリエーションが豊富な点です。各社さまざまな用途向けの製品を提供しており、価格の安いお得な製品から、高級モデル、デザインやカラーなど含めて多種多様な製品の中から選べます。このほか、ゲーム目的でパソコンを選ぶ場合には、WindowsのゲーミングPCが適しているといえます。Macでもゲームはできますが、AAA(トリプルエー)と呼ばれる大規模なタイトルのゲームのほとんどがWindows専用になっているためです。
前述のiPhoneのアプリ開発も含め、特定の用途ではWindowsかMacのどちらかでないといけない場合もあります。自分の予算と用途、予算で選べる製品、その製品でできること、各社のサポートなどを総合して自分に最も合った製品を選びましょう。
この記事の筆者:上倉 賢
PC(パソコン)のニュースサイトがほとんどなかった10数年以上も前から、個人でノートパソコンに関する情報をWebで発信し続けている。それをきっかけに、現在はノートパソコン専門ライターとして活躍。新聞や雑誌などでもノートパソコン選びの執筆を行っている。
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