恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」 第113回

知って得する! 青春18きっぷより安い「北海道&東日本パス」の賢い使い方

近年注目を集めている「北海道&東日本パス」は、「青春18きっぷ」よりおトクに旅ができるのか? 「All About」鉄道ガイドの野田隆が解説する。

JR全線の普通列車・快速列車に乗り放題の格安きっぷとしては「青春18きっぷ」が有名だ。しかし、先日の改定により自由度が大幅に低下し、使い勝手が悪くなったと感じている人も多い。そこでがぜん注目を集めているのが「北海道&東日本パス」である。

北海道&東日本パスとは?

キハ40
JR北海道の普通列車でおなじみのキハ40
「北海道&東日本パス」はJR北海道およびJR東日本が発売しているフリーきっぷで、青春18きっぷ(18きっぷと略す)のコンセプトを踏襲した格安きっぷだ。ただし、18きっぷは全国のJR路線(新幹線をのぞく)の普通列車&快速列車が乗り放題なのに対し、このきっぷは、その名の通りJR北海道およびJR東日本の路線限定のフリーきっぷである。

以前は、発売期間内の任意の5日(あるいは5回)利用可能だった18きっぷに比べ、「連続する7日間」で利用しなければならない北海道&東日本パスは自由度が低いと思われていた。

しかし、このたび18きっぷが自動改札機への投入が可能になったのと引き換えに連続3日あるいは5日間利用と改変されたため、むしろ北海道&東日本パスのほうが自由度が高く、価格も割安と状況が逆転してしまった。旅先がJR東日本およびJR北海道エリアに限るのなら、このきっぷは極めて魅力的になろう。

北海道&東日本パスの値段など、おトク度は?

磐越西線」
JR東日本の非電化ローカル線ではおなじみのキハ110系ディーゼルカー
北海道&東日本パス(連続7日間)は大人1万1330円(小児5660円)、18きっぷ5日間用は1万2050円(小児用はない)なので単純比較すると北海道&東日本パスのほうが安い。1日あたりの単価は、北海道&東日本パス=1619円、18きっぷ(5日間用)=2410円となる。

北海道&東日本パスという名称ではあるが、必ずしも両方の鉄道会社の路線に乗らなければならないといった制約はないので、東日本エリアのみ、あるいは北海道エリアのみといった使い方も自由である。

その場合、7日間連続はきつい、または連続して休みがとれないという人もいるだろう。仮に、7日間のうち2日は鉄道に乗らない日があったとしても、残り5日間の1日あたりの単価は2266円となり、18きっぷよりも安く利用できる計算だ。
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