B小町のライブシーンをスクリーンで堪能すべし
そして、大スクリーンならではの楽しみとして、ライブシーンが必見です。アイ率いるB小町のライブシーンに加え、ドラマ版でも描かれた原菜乃華さん、齊藤なぎささん、あのさんで構成される“新生B小町”のステージも登場。爆音でステージを体感できるお得感があります。また、ステージに関して言えば、原さんに注目です。B小町役のメンバーは、元乃木坂46の齋藤飛鳥さんをはじめ、齊藤なぎささんは「=LOVE」、あのさんは「ゆるめるモ!」と、アイドルとして活動した実績があります。その中で、原さんは子役から活躍する俳優ですが本格的なアイドル活動は未経験。そんな原さんが、しっかりとアイドルとして大きなステージで輝く姿は、必見です。
映画版ではドラマ版よりダンスのキレがよく、もはやアイドルにしか見えない原さんの姿を拝めます。スタイル抜群の原さんはアイドルにぴったりで、パフォーマンスは想像以上の出来栄え。原さん演じる有馬かなの苦悩などをドラマ版で見ている人は、映画は必ず見るべきでしょう。ちなみに、12月27日に放送される『ミュージックステーション(Mステ) SUPER LIVE 2024』(テレビ朝日系)に、3人はB小町として出演予定。こちらの番組も必見になりそうです。
【推しの子】の実写化は大成功! 映画を見るならドラマも見るべき理由
ここまで『【推しの子】 -The Final Act-』の魅力を解説しましたが、1つ問題点があります。それは、ドラマ版は見た方がいいというポイント。原作漫画やアニメも全て見るべきとは言いませんが(可能であればその方がいいですが……)、時間に制約があってもドラマ版は見ておくべき。映画版は、ドラマ版から引き継がれる要素が非常に多いからです。映画だけ見たいという人は、ある程度の設定やあらすじをネットで見ておかないと、展開が早いので理解する速度が追いつかない場合もあります。より映画を楽しむためには年末年始の休みを利用して、まずはドラマを見ることをオススメします。
そんな『【推しの子】 -The Final Act-』ですが、ドラマ版も含めて実写化は大成功だと考えます。再現度が高いという部分に加え、それぞれの俳優の役作りが丁寧でキャラクターに新たな魅力を加えています。また、撮影を行ったロケ地やセット、小道具までスタッフの『【推しの子】』への愛とこだわりを感じられる部分が多数。そういった意味でも、原作漫画やアニメのファンこそ、ぜひ実写化を体験すべきだと考えます。
もし、食わず嫌いをしている『【推しの子】』ファンがいたら、まずはドラマ版から楽しんで、映画館にも足を運んでみてください。絶対に損することはないでしょう。
この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティ番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。