フランス人はなぜ「週に2~3日」しか髪を洗わないのか。若い世代がシャワーの時間を控える意外な理由

フランス人は「頻繁にお風呂に入らない」「湯船につからない」というイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。フランス在住の筆者が現地のお風呂事情を詳しくご紹介します。

追い焚き機能はなし。水を節約するフランス

フランスのバスタブには、日本のような追い焚き機能が全くないため、4人家族であれば一人ひとりが毎回お湯を張らなければいけません。これでは水がもったいないですし、環境への配慮も相まって「シャワーの方がエコでいいよね」という考え方になっているのです。

シャワー中に水をこまめに止める習慣も根付いています。例えば、体を洗っている間やシャンプーをしている間は水を止め、すすぐときだけ水を出すという方法です。こうすることで、無駄な水の消費を防いでいます。

シャワー時間は短く、髪は週に2~3回しか洗わない

フランスの女性たち
シャワー時間はできるだけ短めに。髪を洗うのは週に2~3回ほど
こうした事情が重なって、フランス人のシャワー時間は短いことが多いのです。かかる時間は10~15分程度。特に若い世代では、エコ意識の高まりにより、少しでも水を使わないようにと考える人が増えています。 

また、フランス人は洗髪も週に2~3回ほどにとどめています。というのも、フランスの水が硬水であることと、乾燥した気候のため毎日洗うと髪が傷んでしまうから。フランスの美容院でも「毎日の洗髪は良くない!」とアドバイスされるほどなんです。

このようにフランス人は湯船に浸かる習慣が少ないものの、シャワーを使って清潔さを保つことを大切にしています。日本のようなお風呂文化はありませんが、フランスの気候に合った入浴方法が選ばれています。

この記事の筆者:大内 聖子 プロフィール
フランス在住のライター。日本で約10年間美容業界に携わり、インポートランジェリーブティックのバイヤーへ転身。パリ・コレクションへの出張を繰り返し、2018年5月にフランスへ移住。2019年からはフランス語、英語を生かした取材記事を多く手掛け、「パケトラ」「ELEMINIST」「キレイノート」など複数メディアで執筆を行う。
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