「All About」ガイドの安蔵靖志が、焼き付きが起こる原理と対策、起きてしまった場合の対処法を解説します。
(今回の質問)
有機ELテレビの「焼き付き」って何ですか? 気を付けないとダメですか?
(回答)
有機ELテレビは、同じ画面を表示し続けると焼き付きが起こる場合があります。なるべく定期的に焼き付き軽減機能を使用することをおすすめします。
有機ELテレビは「焼き付き」に気を付けましょう
有機ELテレビは、画質が非常に美しい一方で、「焼き付き」と呼ばれる現象が起こりやすいことが知られています。焼き付きとは、同じ画像を長時間表示し続けると、その画像の残像が画面に固定されてしまい、電源を切っても消えなくなってしまう現象のことです。では、なぜ焼き付きが起こるのでしょうか。有機ELパネルは、各画素が自ら光を放つ構造になっています。そのため、特定の画素に負荷がかかり続けると、その部分が劣化し、ほかの画素との輝度の差が生じてしまうのです。特にニュース番組のロゴマーク、朝のテレビ番組の時計表示など、同じ映像が長時間表示される場合に起こりやすいと言われています。
焼き付きを予防する三つの方法
焼き付きを予防するためには、以下の点に注意しましょう。スクリーンセーバーを活用する
一部の製品には、写真再生など静止画が一定時間以上続くと映像をオフにする「スクリーンセーバー」機能が搭載されています。写真を再生することが多い人や、録画した番組を一時停止して家事などをすることが多い人は設定しておくのがおすすめです。定期的に画像を切り替える
長時間同じ画像を表示し続けずに、定期的に画像を切り替えるようにしましょう。パネルメンテナンス機能を使う
一部の有機ELテレビには、「パネルメンテナンス」や「パネルキャリブレーション」など、有機ELパネルをメンテナンスする機能が搭載されています。この機能を使うことで、焼き付きを低減できます。焼き付きが起こると完全に元に戻すのは難しい
残念ながら、一度焼き付いてしまった画素は、完全に元に戻すことは難しいと言われています。ただし、上で紹介したパネルメンテナンス機能を使うと焼き付きを低減できます。なるべく定期的にパネルメンテナンス機能を利用することをおすすめします。All About ガイドがすすめるテレビ:TVS REGZA「REGZA 55X8900N」
この記事の筆者:安蔵 靖志
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。