今回は、ドライクリーニングと洗濯機のドライの違いなど、違いの分かる人になれるクリーニングの豆知識をご紹介します。
「ドライクリーニング」と「洗濯機のドライ」の違い
クリーニング店と家の洗濯で大きく違うのは「ドライクリーニング」です。水ではなく「油」が原料の有機溶剤を使うので、化粧品やインクなどの油汚れに強く、水洗いでは型くずれや収縮が起きやすい衣類も洗うことができます。
一方、洗濯機のドライは、機械的な洗う力や脱水の加減が通常より弱く設定されているモードのこと。他のモードと同様、水を使って洗います。
クリーニング店に出すようなデリケートな衣類を弱い力で優しく洗う、といった意味合いで「ドライ」と名付けられていますが、ドライクリーニングとは全くの別物なのでご注意ください。
「ウェットクリーニング」と「水洗い」の違い
また、「ウェットクリーニング」と「水洗い」も違います。ウェットクリーニングは、クリーニング店が行う洗濯方法のひとつで、「水と専用の洗剤」を使って洗います。
ドライクリーニングは油汚れに強い反面、汗など水溶性の汚れは落とせないため、水を使うウェットクリーニングが適しています。
専用の洗剤を使う特殊な洗浄方法なので、こちらも家の水洗いとは全くの別物です。
ドライクリーニングもウェットクリーニングも、基本的に自宅ではできません。クリーニング店に相談しましょう。
クリーニング店の名前に「舎」が多い理由
あなたがクリーニングに出しているお店、名前に「舎」が付いていませんか?クリーニングの店名に「舎」が多いのは、明治40年に日本で初めてドライクリーニングを導入した老舗「白洋舍」の影響です。
白洋舍が全国へ展開していくにつれて「舎=クリーニング業」のイメージも広がり、修行先の店からのれん分けで名前を受け継ぐケースも相まって、「舎」の付いた店が増えていきました。
大元である白洋舍は、創業時に会社組織ではなかったために小屋の意味を持つ「舎」を使ったそうです。
ちなみに白洋舍の「舎」は、正式には旧字体。土ではなく干です。上に突き出さず謙虚に奉仕する心を常に保つためとのこと。奥ゆかしい……!
衣替えの時期でもあるこの機会に、クリーニングを利用してみてはいかがでしょうか。
この記事の筆者:石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、LOFT公式YouTubeチャンネル『コントするイシカワくん』シリーズのコント台本・出演、KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。お仕事あればお気軽にご連絡ください。AIから仕事を奪うのが目標です。