日本人は「食べるのが劇的に早い」。食事時間が「世界一長い」フランス人が驚く、日本の早食い文化

世界中で絶賛される日本食。しかし、食事にかける時間の「短さ」については、驚く外国人も少なくありません。「ゆっくり食べること」で有名なフランス人に、率直な感想を聞いてみました。

飲み会はフランスより長い! 夜遅くまで語り合う日本人

日本の体臭居酒屋
「日本の居酒屋に行ってみたい」フランス人が急増中
一方でMさんは、「日本の飲み会は長い」という印象を持ったそうです。居酒屋でサラリーマンが夜遅くまで語り合っている姿を見て、「フランスとは違う」と感じたのだとか。

「フランスでは仕事関係の人とあまり飲みに行きません。行くとしてもランチか、木曜日に1杯か2杯、20時くらいまでです。日本人は普段、食べる時間は早いですが、同僚との飲み会ではゆっくりと時間を取って、とことん話し合っているイメージです」

夜遅くまで続く「飲み」は、フランスではごく親しい友人とだけ。Mさんは、仕事後にお酒を通して熱くなる日本人を見て「興味深い」と思ったそうです。

「これはフランスのメディアでは知り得なかったこと。日本人は仕事上のつながりを大事にしているのですね」とのことでした。

食事時間が「世界で最も長い」フランス、効率的でスピーディーな日本

経済協力開発機構(OECD)が2015年に行った調査によると、フランス人の1日の平均食事時間は2時間11分。「世界で最も食事の時間が長い国」として知られています。これついてMさんにうかがってみました。

「前菜・メイン・デザートと順番どおりに食べる文化が関係していますが、それ以外の理由としては、“しゃべりながら食事をしている”ことが挙げられるでしょう」

実際に、フランス人はおしゃべりが大好き。食事時間そのものというよりは、準備する側も時間をかけていて、一皿一皿の間隔が長い、というイメージがあります。Mさんいわく、「こうした間をおしゃべりでつないでいるので、ついつい長くなる」のだそう。

対して日本は、食べる方もサーブする方もスピーディー。特別な日を除けば、効率と時短を意識した食事スタイルです。そんなスピード感から生まれる日本食の素晴らしさに、Mさんはより一層の興味を抱いているそうです。

この記事の筆者:大内 聖子 プロフィール
フランス在住のライター。日本で約10年間美容業界に携わり、インポートランジェリーブティックのバイヤーへ転身。パリ・コレクションへの出張を繰り返し、2018年5月にフランスへ移住。2019年からはフランス語、英語を生かした取材記事を多く手掛け、「パケトラ」「ELEMINIST」「キレイノート」など複数メディアで執筆を行う。
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