自宅のWi-Fiが遅いです。回線を変更するのは面倒ですが、簡単に速度を改善する方法はありませんか?

自宅のWi-Fiが遅いとき、ルータの買い替えや回線の変更をせずとも、自宅で簡単に改善できる方法について、LAN/無線LANの専門家で「All About」ガイドの岡田庄司が解説します。

自宅のWi-Fiが遅いです。簡単に速度を改善する方法はありますか?
自宅のWi-Fiが遅いです。簡単に速度を改善する方法はありますか?
Wi-Fiの速度を改善させたいけど、ルータの買い替えや回線の変更は面倒……と感じる人もいるのではないでしょうか?

そんなWi-Fi速度の改善方法について、LAN/無線LANの専門家で「All About」ガイドの岡田庄司が解説します。

(今回の質問)
自宅のWi-Fiが遅いです。簡単に速度を改善する方法はありますか?

(回答)
3つ解決策を提案しますので、順に試してみてください。必ず改善するとは限りませんが、試してみる価値はあります。

どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

解決策1:無線LANルータの置き場所を変更してみる

無線LANルータは、高い位置でよく見える場所に設置してください。電波は四方八方に広がっていきますが、障害物があるとそこで減衰してしまいます。当然ではありますが、なるべく無線LANルータの近くでインターネットを利用すると高速にアクセスできます。

また、一軒家であればなるべく家の中央に無線LANルータを置いた方が家全体に電波が届くのでおすすめです。
天井近くの壁に設置した例
天井近くの壁に設置した例
スマートフォンやパソコンのWi-Fi設定で、2.4GHz帯は(〇〇-G)、5GHz帯は(〇〇-A)と表示されます。2.4GHz帯を利用する場合は、同じ周波数帯を使う電子レンジやBluetooth接続のマウス、キーボードと電波が干渉するので、できるだけ離して利用してください。

また、近隣の家に無線LANルータが設置してある場合は、電波の干渉が起こって速度低下につながります。5GHz帯では、そのような心配はありませんが、距離によって電波が2.4GHz帯より減衰します。

【こちらも読む→Wi-Fiの「2.4GHz」と「5GHz」って何が違うの?

裏技にはなりますが、障害物が多い環境では無線LANルータを窓際に置くと、屋外を回って通ってきた電波を拾って速度が改善することも。もちろん、受信する側もなるべく窓際で利用します。

特に、家のそばにビルがあるような場合は、ビルの壁面に電波が反射して、隣の部屋や2階の部屋に入ってきます。ただし、5GHz帯は屋外利用が禁止されているので、2.4GHz帯に限られます。

無線LANルータの置き場所ですが、見た目を重視しケースに入れる人もいます。確かに見た目はスマートになりますが、電波は弱くなりますし、なんといっても放熱に問題が出てきます。

夏の暑い時期には、へたをすると無線LANルータの熱による影響がでます。例えば、速度が遅くなる、接続が安定しない、突然切れてしまうといった症状です。故障にもつながるので、無線LANルータは風通しの良い場所に設置するようにしてください。

解決策2:アンテナの角度を工夫する

Wi-Fiの電波は、無線LANルータのアンテナとスマートフォンのアンテナが平行になるように置くと強くなります。アンテナが内蔵されている機種でも、縦方向にアンテナが内蔵されているので、スマートフォンを使う場合は、立てて使う方がより速くなります。

アンテナが外部に出ている機種は、以下の図のように、「どのようにアンテナの方向を設定すると電波強度が増すか」といった内容がマニュアルに書いてあるので、まずは、マニュアル通りに設定してみましょう。
WXR-6000AX12Sマニュアル    アンテナ設定ガイド(PDF)より引用
WXR-6000AX12Sマニュアル    アンテナ設定ガイド(PDF)より引用
WXR-6000AX12Sマニュアル    アンテナ設定ガイド(PDF)より引用
WXR-6000AX12Sマニュアル   アンテナ設定ガイド(PDF)より引用
推奨設定以外の設定でも、アンテナの角度によってはより電波強度が増すことがあります。筆者の場合、図のようにアンテナに角度を付けず、単に立てただけの方がより強い電波強度になった経験もあります。
アンテナを単に立てただけの方が速くなった
アンテナを単に立てただけの方が速くなった
裏技として、無線LANルータの後ろに電波を反射するアルミホイルなどの金属を敷くと、前面への電波が強くなることもあります。ただし、それ以外の方向への電波は弱くなり、特に後ろ側にはほとんど電波が届きません。

また、BSアンテナのような椀状の金属を無線LANルータの後ろに設置すると良い場合もあります。いずれも技術的な裏付けはありませんが、変化する可能性もあるので試してみる価値はあるでしょう。

解決策3:5GHz帯の電波を活用する

Wi-Fiの電波は2.4GHz帯は障害物に強く遠くまで電波が届きますが、速度が遅く電波干渉を受けやすい性質があります。一方、5GHz帯は電波の干渉を受けにくく速度が速いのですが、障害物に弱く遠くまでは電波が届かない性質があります。

従って、同じ部屋や無線LANルータの近くであれば5GHz帯を利用すると、2.4GHz帯より抜群に速度が上がります。逆に、障害物がある場合や、ルータからの距離が遠い場合は、2.4GHz帯を利用するのがおすすめです。

上記は一般的な解決方法ですが、最近のハイスペックな無線LANルータは、多少距離が離れていても5GHz帯で十分速い速度で接続できる場合もあります。いままで2.4GHz帯を利用していた場所でも、試しに5GHz帯を利用すると案外速い速度でアクセスできることがあるので、試してみるのも良いでしょう。
この記事の筆者:岡田 庄司
ライター歴は20年以上。パソコン通信時代からネットワークに興味を持ち、LANや無線LANが一般に普及する前からLANの話題を追いかけ続けている。著作はすでに40冊を超え、テクニカルライターとしても活動している。
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