STARTO社は芸能界随一の「超絶ホワイト企業」に!? “攻めの姿勢”を続ける事務所の今後に注目

松本潤さんの独立など、いろいろと動きがある「STARTO ENTERTAINMENT」。旧ジャニーズ事務所のタレントが所属する芸能事務所ですが、実態はどんな会社なのか。元テレビ局スタッフの筆者が、その魅力や動向を徹底解説していきます。

STARTO ENTERTAINMENT
STARTO ENTERTAINMENT
旧ジャニーズ事務所(SMILE-UP.)から、タレントたちのマネジメントを引き受けた「STARTO ENTERTAINMENT(以下、STARTO社)」。2024年4月10日から本格始動を開始し、スタート時点では28組295人のタレントがSTARTO社と契約したと公表されています。

そんなSTARTO社は、4月10日に東京ドーム、5月29、30日には京セラドーム大阪で、同社が主催するイベント『WE ARE! Let's get the party STARTO!!』を開催。事務所の性加害問題で揺れ動いた多くのタレントたちが出演し、高い注目を集めています。

華々しいスタートを切ったSTARTO社ですが、そんな中で嵐の松本潤さんが2024年5月30日をもって独立することを発表。さらに、King & Princeの2人は「King & Prince株式会社」を設立しSTARTO社とグループエージェント契約を結んだことを発表しました。

開業から、短期間で怒涛(どとう)の展開を迎えているSTARTO社。情報の多さに、ファンも戸惑っているところだと思います。そこで、この記事では元テレビ局スタッフの筆者がSTARTO社の最近の動向を分かりやすくまとめ、さらに今後の展望を占っていきます。

旧ジャニーズ事務所タレントの受け皿となるSTARTO社とは?

まず、STARTO社とは何なのか、簡単におさらいしていきましょう。旧ジャニーズ事務所が性加害問題でタレントのマネジメントを行うことが難しくなり、受け皿としてSTARTO社が発足。旧ジャニーズ事務所との資本関係を全く有しない企業として2023年10月に作られ、代表取締役に福田淳さん、取締役CMO(Chief Marketing Officer)に20th Centuryの井ノ原快彦さんが就任しました。

福田さんは、俳優、アーティストとして活躍するのん(能年玲奈)さんの復活を手助けした人物として知られ、自身の会社である「スピーディ」ではアートビジネスやイベント事業などを行っています。福田さんを中心としてSTARTO社は船出し、タレントに対して通常の芸能事務所と同じマネジメントの他に、自由度が高い“エージェント契約”も結べる体制を整えました。

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旧ジャニーズ事務所「エージェント契約」と「マネジメント契約」の違いは? 


旧ジャニーズ事務所時代には、自由度が高いエージェント契約は考えられない制度でした。一括してマネジメントを行い、タレントの売り込みも事務所が総力を上げて実施。人気タレントの番組にバーターとして後輩タレントを入れ込むことも多く、テレビや雑誌と組んで次々と新たなスターを生み出してきた歴史を持っています。

その代わり、事務所から独立すればテレビや雑誌に出演しづらくなり、他の事務所所属と比較して独立するタレントが少ない状況が続いていました。そういった閉塞感を打破し、旧ジャニーズ事務所との決別をアピールするためにも、STARTO社はタレントが自由に動けるエージェント契約を取り入れたと考えられます。

旧ジャニーズ事務所のタレントが多く所属しながらも、全く新しい会社として運営を行っているのがSTARTO社となります。

タレントやファンにとって“天国”のような新契約!?

このエージェント契約は画期的な制度で、STARTO社が成功させれば今後の芸能界の大きな転換期になるかもしれません。現在は嵐、TOKIO、King & Princeが、グループとしてエージェント契約を締結。嵐の櫻井翔さん、大野智さん、相葉雅紀さんとKing & Princeの2人は、個人でSTARTO社に所属しながら、グループ活動は自分たちでコントロールできる変わった契約を結ぶことになりました。
  この制度はタレントにとっていいことづくしの契約。個人の活動はマネジメントしてもらいながら、コンサートやCD販売、ファンクラブの運営など多額の売り上げが生まれるグループ活動にこれまで以上に関わることができるようになります。

利益配分は明らかになっていませんが、自分たちの会社で事業を起こせばかなりの売り上げが計上できることでしょう。そうなれば、ギャラが上がるのはもちろんのこと、ファンに向けたコンサートやイベントを、自分たちで自由に開催できるようになります。

これまでは良くも悪くも、事務所の強大な影響力のもと、各グループやタレントは方向性や売り出し方を決められてきました。自由に活動したければ、山下智久さんや赤西仁さん、錦戸亮さんのように独立する必要があり、正直かなりハードルが高かったのが事実です。

エージェント契約ができたことで、タレントは自分たちの活動をより自由に行うことが可能に。これまでの旧ジャニーズ事務所の売り出しが全て悪いとはいえないですが、特にすでに知名度があるグループやタレントにとっては、STARTO社の方針はおいしいところしかなく、天国のような契約が結べる会社だといえるでしょう。

ファンにとってもいいことづくしで、これまでよりアイドルたちを身近に感じられることになります。サブスクでの楽曲配信やSNSでの情報発信なども解禁され、タレントはSTARTO社の発足以来自由に活動を行っています。タレント、ファンのことを第一に考える芸能事務所として、STARTO社は高い評価を受けるでしょう。
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松本潤の独立など、まだまだ動きが多いSTARTO社
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