滝沢ガレソ、名門大学MITについての誤訳を広める。「これ元投稿は削除した方がいいレベルだと思うけど」

炎上案件などのまとめ投稿を発信する滝沢ガレソさんは5月7日、自身のXを更新。アメリカの名門大学・マサチューセッツ工科大学(MIT)についての誤訳を広め、批判の声が上がっています。(サムネイル画像出典:滝沢ガレソさん公式Xより)

炎上案件などのまとめ投稿を発信する滝沢ガレソさんは5月7日、自身のX(旧Twitter)を更新。アメリカの名門大学・マサチューセッツ工科大学(MIT)についての誤訳を広めました。

【実際の投稿:滝沢ガレソ、誤訳とは一体?】

誤訳が広まる

滝沢さんは「名門大学MIT、教職員雇用条件から“多様性確保”を撤廃『これ機能しないわ』」と題し、MITが撤廃した項目について以下のように説明しています。
 

・学長「多様性の確保でむしろ表現の自由が侵害された」
・「真に実力のある人材が採用されずイデオロギー重視の人材によってアジア系&ユダヤ系差別が加速」
→幹部全員の支持を得て教職員採用条件から多様性項目を撤廃

・言論の自由を掲げるある財団は「多様性の確保はイデオロギーのリトマス試験紙。方針に反対する人材の雇用機会や昇進を脅かす」と警鐘を鳴らす
→アメリカが始めたポリコレをアメリカ自身が崩し始める


しかしその後、当該ポストのリプライで「▼訂正 今回撤廃されたのは“Diversity statement”という、これまで就職希望者全員に課されていた『自分がMITで働く上でどのように多様性に貢献できるか』を書く作文で、『多様性の確保を撤廃した』という翻訳は不適切でした」と訂正をつづりました。

訂正はしたものの、当該ポストは内容そのままで400万ものビューがあります。一方、訂正リプライは120万ビューにとどまり、多くの人が間違った情報を信じてしまう恐れがあるでしょう。実際、「ナイス判断」「試してダメなことがわかったのは大きな成果」「そら下駄を履かせて合格させたら能力が下がるだろ」などと、誤訳を信じた人からのコメントが多数上がっています。

当該ポストの削除を求める声も

コメントではほかにも、「現在米元MIT関係者です この記事にあるdiversity statementというのは、自分が雇われた時にどのように学校のdiversityに貢献するかを表明するお気持ちポエムで、雇う人種についてアファーマティブアクションをやめるとは言っていません」と正しい翻訳を教える声や、「え、これだけ影響力の大きいアカウントなんだから、これ元投稿は削除した方がいいレベルだと思うけど。インプ目的&釣りでわざと最初の投稿はあの内容にしたんだなと見える」と当該ポストの削除を求める声なども上がりました。

原文には「包括的な環境を多様な方法で構築できます」

ニュースの原文を見ると「マサチューセッツ工科大学は、多様性、公平性、および包括性の原則に忠誠を誓うことを雇用条件として求めることはもはや必要としないと発表しました」と書かれており、多様性そのものの確保をやめたわけではありません。「包括的な環境を多様な方法で構築できますが、強制的な声明は表現の自由を侵害し、うまくいきません」と、多様性はさまざまな手段で実現できるとMITのサリー・コーンブラス学長は述べています。

滝沢さんは本記事執筆時点では当該ポストを削除したり、当該ポストの中で「訂正」を書くことはしていません。誤った情報を多くの人に広めているにもかかわらず。Xには真偽不明のポストがあふれています。声の大きい人が言うことをうのみにせず、自分の手を動かして正しい情報を求める姿勢が大事ですね。
 
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