女性管理職が少ない業界で、昇進するのは男性ばかりです……転職した方がいいでしょうか?

女性のキャリアについての気になる悩みや疑問に、正社員で長く働きたい女性のための転職サイト『女の転職type』の編集長である小林佳代子が回答。今回は「ジェンダーギャップによる転職」についてです。

男性はどんどん昇進していきます。仕事にやりがいは感じているけど、今の会社で女性は昇進しづらい気がしていて…転職した方がいいでしょうか?
仕事にやりがいは感じているけど、今の会社で女性は昇進しづらい気がしていて……転職した方がいいでしょうか?
女性のキャリアに関する悩みや疑問に、正社員で長く働きたい女性のための転職サイト『女の転職type』編集長の小林佳代子が回答します。

今回の相談内容は「職場のジェンダーギャップ(男女格差)による転職」についてです。
 

(質問)
男性はどんどん昇進していきます。仕事にやりがいは感じているけど、今の会社で女性は昇進しづらい気がしていて…転職した方がいいでしょうか?

(回答)
まずは今の職場が本当に女性が昇進しづらい環境なのかどうかを確認してみましょう。もし転職をする際はジェンダーギャップの少ない企業を選んだり、ジェンダーギャップ解消に向けて動いている企業を選ぶのがおすすめです。


詳しくは以下で解説します。

いまだ根強く残るジェンダーギャップ

残念ながら、男性よりも女性が昇進しづらい職場はいまだに存在します。出産や子育てなどで勤務時間が制限されることが多い女性は、「管理職として登用しづらい」という考えが根強く残ってしまっている企業もあるのです。

厚生労働省が発表した「令和4年度雇用均等基本調査」によると、「電気・ガス・熱供給・水道業」「建築・製造業」「運輸業・郵便業」など、男性比率の高い産業や規模の大きい企業は特に女性管理職の割合が低い傾向にあることが分かります。こうした産業は元々従業員のほとんどが男性だった企業も多く「過渡期」と捉える必要があるかもしれません。

3割以上の女性が「男女格差を理由に転職を考えたことがある」

今の職場にジェンダーギャップ(男女格差)はありますか?
今の職場にジェンダーギャップ(男女格差)はありますか?
『女の転職type』が発表したアンケートでは、「今の職場にジェンダーギャップ(男女格差)はありますか?」という質問に、「非常にあると思う」「ややあると思う」と答えた「ある派」は、女性69.1%、男性52.4%で、男性よりも女性のほうがジェンダーギャップを感じていることが分かりました。
女性年代別
【女性(年代別)】今の職場にジェンダーギャップ(男女格差)はありますか?
また、女性を年代別に見てみると、「ジェンダーギャップがある派」は20代58.6%、30代70.4%、40代74.2%と年代が上がるほど高い結果になっています。年代が上がると結婚や出産などを経験し、格差を感じる機会が増えることが影響していると考えられます。
“女性であること”が理由で、職場で経験したこと(感じたこと)
“女性であること”が理由で、職場で経験したこと(感じたこと)
また女性を対象に「“女性であること”が理由で、職場で経験したこと(感じたこと)」を聞いたところ、1位「給料が低い」、2位「給料が上がりにくい」、3位「お茶出し、掃除などを任される」となりました。「昇進・昇格スピードが遅い」と感じている人も3割を超えています。
ジェンダーギャップ(男女格差)が理由で転職を考えたことがあるか
ジェンダーギャップ(男女格差)が理由で転職を考えたことがあるか
さらに「ジェンダーギャップ(男女格差)が理由で転職を考えたことがあるか」という質問について、「ある」と答えたのは、女性36.3%に対し、男性18.9%と2倍近くの差がありました。職場のジェンダーギャップはキャリアに大きな影響を与えていることが分かります。

昇進できないのはジェンダーギャップのせい?

まずは現職で、上司に昇進・昇格したい意思があることをしっかり伝えてみましょう。また、何をすれば昇進・昇格できるのか、できない理由は何かを、上司だけに限らずできる限り多くの管理職と接点を持ち、ヒアリングしてみることをおすすめします。

昇進・昇格しない理由が個人の適性や業績によるものなら今の職場でも異動や頑張り次第で理想のキャリアをかなえることができるはずです。

また、実は企業側がライフイベントに配慮して女性社員への管理職打診をためらっていた……ということが分かるケースも珍しくないので、まずはきちんと話をしてみるのがいいでしょう。

ジェンダーギャップがない会社を選ぶコツ

それでもやはり男性よりも女性が昇進しづらい文化の会社であれば、転職が1つの解決策となります。ジェンダーギャップが少ない会社を選ぶ時のポイントは以下のようなものがあります。

・女性管理職の割合
・女性役員の割合
・育休から復帰した女性の事例
・男性の育休取得状況 など

また、現状目立った実績はあまりなくても、ジェンダーギャップ解消に向けて動いている会社もあります。まずは面接などで女性活躍やダイバーシティへの取組みがあるかなどを確認してみると良いでしょう。

この記事の筆者:小林 佳代子
新卒でキャリアデザインセンター入社。転職情報誌および転職サイト『type』『女の転職type』で、1000社以上の求人広告制作に携わる。2018年『女の転職type』編集長に就任。プライベートでは2児の子育て中。

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