吉高由里子さんが主演するNHK大河ドラマ『光る君へ』。3月3日放送の第9話では、視聴者の間でひそかに人気を集めていた登場人物の悲しい最期が描かれました。ストーリーをおさらいしつつ、SNSで話題のコメントとともに今後の見どころを紹介します。
第9話のあらすじ
東三条殿に盗賊に入った直秀(毎熊克哉)ら散楽一座は、道長(柄本佑)の命で検非違使へと引き渡されます。一方、直秀らの隠れ家を訪ねたまひろ(吉高由里子)は盗賊仲間と勘違いされ獄に連行。道長はまひろを解放する一方、直秀らを案じ検非違使に「手荒なことはしないでくれ」と心付けを渡します。
一方、宮中では花山天皇(本郷奏多)と義懐(高橋光臣)の関係が悪化し、道兼(玉置玲央)が信頼を得始めていました。道兼は兼家(段田安則)からの折檻跡を自作自演し、いまだ忯子(井上咲楽)の死に打ちひしがれる花山天皇の同情を買い懐に入ることに成功し、全ては兼家の思惑どおりに。兼家は安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)の策を買い、花山天皇を退位させて孫の懐仁親王(高木波瑠)を即位させようと企んでいたのです。
そんな中、直秀らの流罪が決定。道長はまひろを誘い、最後の別れを告げに行こうとします。2人が獄を訪れると、直秀らはすでに出立した後。行く先が屍の捨て場所・鳥辺野だと知った道長は、まひろを乗せて馬を駆ります。しかし到着した彼らを待ち受けていたのは、変わり果てた直秀たちの姿でした。
道長とまひろは土を掘り、直秀らを埋葬すると手を合わせます。検非違使に渡した心付けの意味は取り違えられたのか、裏切られたのか。いずれにせよ自分の余計な行動が彼らの死を招いたと泣き崩れる道長。まひろは道長を抱き支えながら、ともに心を痛め涙を流すのでした。一方、宮中では兼家に憑りついていた忯子の怨霊が現れたとうわさに。晴明は花山天皇に、成仏させるためには出家するほかないと提言し――。
まひろ、道長の盟友“直秀”の最期に悲哀の声が殺到
直秀ら散楽一座は盗賊で貴族から盗んだ金品を、貧しい市井の者たちへと配っていました。屋敷にいる武者たちや身内すら信じていない道長が、まひろと直秀のことは人として信じると心を寄せていた相手が、非情な最期を遂げる展開に。
X(旧Twitter)では、「道長の意図をわかっていての嫌がらせ鳥辺野…?」「賄賂を渡しただけで安心してしまう道長の青さが招く悲劇」「悲しすぎて呆然」「直秀ロス。退場早すぎるよー」「来週から直秀いないの無理なんだが」「道長が直秀の手を解いて自分の扇を握らせるところでグッと来た。自分と対等な存在だと思っていたんだね」「平安時代、ぜんぜん平安じゃねえ」などのコメントが寄せられています。
第10話は「月夜の陰謀」。兼家の策略がいよいよ大詰めになる一方、まひろは家に帰ってこない父・為時(岸谷五朗)を案じ、妾の家を訪ねます。そこには身寄りなく最期を迎えようとする妾の看病をする為時の姿が。そんな中、まひろのもとに道長からの恋文が届き――。気になる政争と恋物語がどんな展開を迎えていくのか注目です。
『光る君へ』あらすじバックナンバー
この記事の筆者:地子給 奈穂
編集・ライター歴17年。マンガ、小説、雑誌等の編集を経てフリーライターに転向後、グルメ、観光、ドラマレビューを中心に取材・執筆の傍ら、飲食企業のWeb戦略コンサルティングも行う。