コーヒー豆を丸ごと粉砕! 香りを閉じ込めた「YOINED」
焙煎したコーヒー豆を抽出するのではなく丸ごと粉砕し、香りを閉じ込めた「YOINED」。コーヒー豆を抽出した後でも、香りや味は粉の方に残ってしまうことに着目し、豆の魅力をそのまま味わってほしいと生み出された商品です。UCCの研究者が実に20年以上にもわたり考えてたどり着いたものなのだそう。
ポイントは「豆の粉砕方法」と「製法」。油脂の粘りもある硬いコーヒー豆を-196℃で凍結して粉砕し、香りの劣化防止と口溶けの良さを実現しています。また、カカオ豆からチョコレートを作る製法にもヒントを得て、コーヒー豆を圧搾してオイルに。粉砕したコーヒー豆とコーヒーオイルを植物油脂でコーティングすることで、フレッシュな香りを持続させることができるのだといいます。
試食では2種類の食べ比べが体験できました。見た目はチョコレートそっくりで、食感もなんとなく似ていますが、カカオ豆は一切入っていません。実際に袋を開けるとすぐに芳醇(ほうじゅん)なコーヒーの香りが。どちらもエチオピア・シャキッソ産のコーヒー豆が使われていますが、豆の配合量が異なるそう。
濃い色合いの「CRAZY BLACK」は、約23粒分のコーヒー豆が1枚にギュッと凝縮。ブラックコーヒーを飲んだ時よりも強烈なコーヒーの香りやキレのある苦味が感じられ、目が覚めるような味わいです。その後、ふわりと優しい酸味が鼻に抜けていき、「なるほど、余韻とはこういうことか……」と実感できました。
明るい茶色の「MELLOW BROWN」はカフェ・オレのような味わい。コーヒーの苦味や酸味は控えめで、ミルキーなコクと穏やかな砂糖の甘みがあり、バランスが良いと感じました。
「YOINED」ならではのペアリングも
ブースでは「YOINED」におすすめのペアリングも提案。実際に2通りのペアリングを試させてもらいました。
「MELLOW BROWN」×ほうじ茶は「同調」がポイント。コーヒーとほうじ茶、それぞれの甘みや香りが重なり合い、より深い余韻が感じられます。
「CRAZY BLACK」×飲むヨーグルトの組み合わせは「補完」。「CRAZY BLACK」のキリッとした苦味にヨーグルトの甘みや酸味が加わり、最初に食べた時よりもまろやかに感じられるのが不思議です。
「YOINED」はお酒との相性も良く、例えば「CRAZY BLACK」はウイスキーや赤ワイン、「MELLOW BROWN」ではラム酒との相性が良いとのこと。お酒のおともとしてゆったり楽しむのも良さそうです。
コーヒー豆の魅力を十二分に楽しむことができる新商品「YOINED」。現在は「CRAZY BLACK」と「MELLOW BROWN」の2種類を3枚ずつアソートにした6枚セットのみですが、異なる豆を使った商品などもこれから増えるといいですね。今後の展開にも期待です。
2700円と価格は高めですが、入荷後すぐに完売してしまうのも納得。購入はUCCのオンラインストアか、全国に11店舗ある「UCCカフェメルカード」「COFFEE STYLE UCC」の店頭にて。数量限定で生産分がなくなり次第終了とのことなので、気になっている人はお早めに! 今後の販売スケジュールなど、詳しくは「YOINED」のWebサイトをチェックしてくださいね。
この記事の筆者:田窪 綾 プロフィール
調理師免許を持つフリーライター。約8年間のレストラン・キッチン勤務経験を生かし、食分野を主軸に活動中。飲食店&新商品取材、オーナーインタビュー、グルメコラムを中心に、「ツギノジダイ」「近代食堂」など複数メディアで執筆を行う。