「投票期間が短すぎる」「全組見て投票できない」M-1ワイルドカードはダブルヒガシに決定。制度に改善求む声も

日本一の若手漫才師を決める大会、M-1グランプリ2023のワイルドカードで準決勝に進出するコンビが発表! 今回はワイルドカードの結果や制度としてのこれまでについて紹介します。(サムネイル画像:M-1グランプリ公式Webサイトより)

M-1グランプリ2023、ワイルドカード決定!

日本一の若手漫才師を決める大会、M-1グランプリ2023のワイルドカードで準決勝に進出するコンビが発表されました。

今回はワイルドカードの結果や制度としてのこれまでについてご紹介します。

ワイルドカードはダブルヒガシ! 悲願達成

M-1グランプリ準々決勝敗退者の中から、1組だけ準決勝に復活できるワイルドカード制度。2023年は視聴者による投票で、得票1位のダブルヒガシが復活を果たしました。
 

2023年にytv漫才新人賞決定戦、ABCお笑いグランプリで優勝。M-1グランプリでも毎年のように「今年は行く」と期待されつつも、2017年から7年連続で準々決勝敗退してきた実力派コンビが、ついにワイルドカードで準決勝初進出になりました。

8年やってもいまだ0組! 2023年こそ「ワイルドカードからの決勝」なるか

ワイルドカードは、2015年に再出発した「新M-1」から導入された制度ですが、過去8回においてワイルドカードで準決勝に復活したコンビが決勝に進んだ例は1度もありません。

通常、準決勝で敗退すると決勝当日の敗者復活戦に出場できますが、ワイルドカード組にその権利は与えられません。視聴者投票での復活は1回までということでしょう。

さらに、ワイルドカードの準決勝出順はトップバッターと決まっています。ストレートで上がった30組に対する配慮として当然とはいえ、31組中9位までに入らなくてはならない中での1番手はかなり不利といえます。

このような「トップバッター固定&敗者復活なし」のルールに、過去8回は阻まれてきたワイルドカードからの決勝進出。とはいえ、ダブルヒガシが準決勝に照準を合わせて強いネタを用意していたら、どうなるか分かりません!

2023年こそ不利を覆せるか、期待したいですね。

投票期間が短すぎる? 来年に期待したい改善点

2022年まで「GYAO! でのネタ動画の総再生回数」で競っていましたが、2023年は「TVer視聴者による1人1票の投票数」に変わったワイルドカード。より厳格なランキングになりました。

SNSでは、一部のファンによる「別のコンテストの投票権との交換を募る」という問題行動も話題になりましたが、それを除けば、今回の制度変更は好意的に受け入れられているようです。
 

ただ、「投票期間が短すぎる」「全部のネタを見て投票できない」との声も上がっています。

全てのネタを見た上で投票するのがフェアではありますが、約5日間の投票期間に対して、ワイルドカードの対象は93組。会場に足を運んだり、有料配信を購入したりするコアなファンならともかく、M-1の決勝だけを楽しむような一般の視聴者にとって、全て見るのは時間的に厳しい……!

日程の都合があるため難しいかもしれませんが、もう少し長くしてくれたらありがたいですね。

また、公平を期すために動画はランダム順やあいうえお順に並べられていましたが、個人的には「準々決勝当日の出順」に並べ替えるボタンが欲しい! 当日の空気感に近づけられますし、何回かに分けて見ていく場合、どこまで見たかが分かりやすくなります。

そしてあわよくば、次の組を自動再生してほしい。途中で広告入れていただいてもいいので。毎回戻って次を選ぶの大変なんです……! ワイルドカード実行委員会の皆さま、ぜひご検討お願いいたします。

そんなワイルドカードを含む注目の準決勝は、12月7日16時から開催。会場チケットは完売していますが、オンライン配信チケットは購入できます。当日21時半にはTVerにてファイナリスト発表生配信も予定されています。M-1ファンの皆さまはお見逃しなく。


この記事の筆者:石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、LOFT公式YouTubeチャンネル『コントするイシカワくん』シリーズのコント台本・出演、KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。お仕事あればお気軽にご連絡ください。AIから仕事を奪うのが目標です。

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