11月11~12日に東京ビッグサイトで開催されたアートイベント「デザインフェスタ vol.58」に出展した東京都目黒区内の焼き菓子店が、物議を醸しています。
【実際の投稿:目黒区内の焼き菓子店、“糸引きマフィン”販売で営業停止を発表】
まるで納豆……、糸引きマフィンを購入者がSNSに投稿
同店Instagramアカウントのプロフィール(※現在、SNSは削除済み)には、「全て防腐剤、添加物不使用で市販の焼き菓子の半分以下のお砂糖の量で作っており、離乳食完了期のお子様より安心してお召し上がりいただけます」と、店舗および商品の特徴が書かれています。
今回のイベント出店ではマフィンのほか、シュトーレンやパウンドケーキなどを販売していましたが、一部SNSで同店のマフィン購入者がマフィンに入っていた栗に指を当てて離すと、まるで納豆のように糸を引く様子を動画で投稿。すると、次々に購入者らがSNSに被害内容を投稿しました。
同店は13日、Instagramアカウントで「今回、販売致しておりました和栗とチョコチップ、スイートポテトのマフィン達が納豆みたいな匂いがするというご報告をいただきました。もし、納豆のような匂いがしたら食べずにすぐにLINEでご連絡をお願い致します」と呼びかけました。
「1人で製造」「5日間ずっと製造」
続けて、「保管場所はクーラーをガンガンにかけて、18℃以下を保っておりましたが、外気温が高かったため何個か傷んでしまった可能性がございます。室温に置いておくのが怖くて11日の夜はマフィン全部ビックサイトから引き上げて、当日の朝(11日と12日両日とも)お店で1個(ちょっとずつ)食べてから行ってたですが、気付かず販売してしまい申し訳ございません」と謝罪。
さらに同日の別投稿では、「1人で製造をしておりますので、5日間ずっと製造しないと間に合わないため、製造し続けておりました」と製造状況を明かし、「このことを重く受け止め、2度とこのようなことがないよう営業を停止しようと思います」「食中毒になってしまった方になんとお詫びすればいいかわかりません」とつづったものの、防腐剤や添加物を使用していないにもかかわらず、ずさんな管理体制に購入者やネットでは厳しい声が相次いでいます。
コメント欄には、「人の命を奪いかねへんことをしてる」「素人のお遊びですか?」「子供に食べさせるなんて怖すぎる」「常識で考えられる・予測できること」「営業を停止するのではなく、廃業する方がいい」「食品を売るという行為に伴う責任の重大性を今一度認識してほしい」など、非難の声が殺到。中には、実際にマフィンを2個購入し食べたという人から、「その日の夕方から頭痛がして翌日半日動けないほど寝込みました」という声も上がりました。
15日には保健所の立ち入り検査も
14日、同アカウントは「ただいま保健所からのご指示をいただきました。明日、立ち入り検査がございます」と報告し、返金対象は「マフィンのみ」とのこと。今後、「自主回収のサイトに登録させていただきたい」と、返品方法に関する方針も公表しています。
また同日、イベント公式Webサイトでは「フードエリア出展者の販売した飲食物を召し上がられた方から、体調不良が発生する事態となりました。お騒がせして、大変に申し訳ございません」「このような事態となりましたことから、フードエリアへの出展者様に対しては、商品の衛生管理に万全を期すよう、これまで以上に注意喚起をしていきたいと考えております」と謝罪を掲載しました。
※編集部注:厚生労働省は16日に食品リコール情報を公開し、販売されたマフィンの健康への危険性の程度を「クラス1」(喫食により重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る可能性が高い食品)としました