俳優として進化を続けるトップアイドル
まさに、王道アイドルとして活躍する西畑さんですが、最大の魅力はやはり演技にあります。朝ドラでいきなりの高評価を受けましたが、その後も俳優として評価を高め続けます。先輩である木村拓哉さんと共演した『教場』(フジテレビ系)では、不自由な警察学校の生活に、持ち込んではいけないものを受け渡す「調達屋」の樫村卓実を担当。アイドルとは思えない“ゲスい役”となりましたが、現代の若者らしいひょうひょうとしたキャラクターを見事に表現しました。
また、『必殺仕事人』(ABCテレビ・テレビ朝日系)では時代劇、映画『KAPPEI カッペイ』ではコメディー作品に挑戦し、男性アイドルの王道とも言えるラブストーリー作品以外でもしっかりと実績を重ねていきます。
主演映画&ドラマで、アイドルの枠を超えた芝居を見せる
そして、2023年には、ターニングポイントとなる作品に出会います。その1つが、映画『忌怪島/きかいじま』です。「ジャパニーズ・ホラー」を代表する清水崇監督の作品で、本格的なホラー作品に初挑戦。ちなみに、怖がりで超ビビりだという西畑さんは、迫真の演技を披露。メタバースやVRなども取り入れられた新感覚のホラー作品を、しっかりと作り上げました。
さらに俳優としての幅を広げたのは、2023年7月期に放送されたドラマ『ノッキンオン・ロックドドア』(テレビ朝日系)です。
SixTONESの松村北斗さんとダブル主演を務めたドラマで、西畑さんは探偵の片無氷雨を担当。松村さんが演じた御殿場倒理は傍若無人でクセのある探偵で、2人のバランスが取れたバディぶりが話題になりました。
氷雨は暴走しがちな倒理をたしなめながらも、鋭い着眼点と理論で事件を解明していきます。知性派の探偵を演じるため、西畑さんは目の動きや表情など細かい繊細な演技を数多く披露。そういった細かい演技が、ドラマに良い緊張感やリズムを生み出し、アイドルの枠を超えた芝居を見せました。
次期「二宮和也」!? 俳優としての活躍に期待大
旧ジャニーズ事務所のアイドルは、人気の高さからさまざまなドラマや映画に出演しますが、西畑さんは他のアイドルよりも多彩なジャンルの作品に挑戦している傾向にあります。西畑さんの俳優としての魅力は、演技力の幅の広さと観察力の高さ、さらにどんな役にもマッチする端正なビジュアル。さまざまな高いスキルを若くして持っているからこそ、ジャンル関係なく作品に高いレベルで参加することができます。
どんな役でも自分色に染めてしまう演技力は、先輩である嵐の二宮和也さんに通じるところ。西畑さんも、日本を代表する俳優として今後もジャンルに関係なく作品を作り上げていってもらいたいです。
この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティ番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。