「頑張る」という言葉は、普段何気なく使われる言葉ですが、使うときに注意が必要な場合があります。今回は、「頑張る」の意味と正しい使い方について解説します。
<目次>
・そもそも「頑張る」とは
・「頑張ってください」を目上の人や先輩・上司に使えない理由
・【メール・ビジネス向け】「頑張ってください」の正しい敬語表現と例文
・【カジュアルシーン向け】「頑張ってください」の正しい敬語表現と例文
・「頑張ってください」を使っても良い場面とは
・「頑張ってください」と言われたときの答え方
・「頑張ってください」の英語・中国語・韓国語表現
・まとめ
そもそも「頑張る」とは
「頑張る」とは、困難にめげず努力してやり抜くこと、自分の考えや意志をどこまでも通そうとすることを意味します。
「頑張ってください」という言葉は、目上の人が下の人に向けて使う表現です。失礼にあたるので、上司や取引先の方には使わない方が良いでしょう。代わりに「ご活躍を祈念いたします」などを使いましょう。
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「頑張ってください」を目上の人や先輩・上司に使えない理由
・「頑張る」は目上の人向けの言葉でない
「頑張ること」を目上の人に強いるのは望ましくなく、失礼にあたるため、目上の人には使わない方が良いでしょう。
・命令形の文法になっている
「頑張ってください」は「頑張れ」という命令形に、丁寧語「ください」をつけた言葉です。丁寧語であり、応援する言葉なので悪意がないのですが、受け取り方によっては違和感を持たれる場合もあります。
・「頑張る」には苦しみながら戦う意味が含まれる
「頑張る」という言葉には、「苦しみながら戦う」「我慢してやり抜く」という意味もあるため、上から目線だと感じられる場合があります。また、すでに頑張っている人にとっては「まだこれ以上頑張らなければいけないのか」と思わせてしまう場合もありますので、状況を考えて使う必要があります。
【メール・ビジネス向け】「頑張ってください」の正しい敬語表現と例文
・言い換え表現(1)ご活躍を祈念いたします
相手の成功や活動がうまくいくことを、心から願っている気持ちを表現する場合に用います。
・言い換え表現(2)陰ながら応援しております
ひそかに、心の中で応援しているという気持ちを表現する場合に用います。裏方でサポートする、相手の見えないところで応援しているという気持ちが伝わります。
・言い換え表現(3)ご活躍をお祈り申し上げます
相手の活動による成果が素晴らしいものになるように願う気持ちを表現する場合に用います。
【カジュアルシーン向け】「頑張ってください」の正しい敬語表現と例文
・言い換え表現(4)応援しています
相手を励まし、支える気持ちを表現する場合に用います。相手が成功を目指して努力していたり困難な試練に立ち向かっていたりするときに使います。頑張っている人に「頑張れ」という言葉は使わない方が良い場合がありますので、状況に応じて「応援しています」を使うと良いでしょう。
・言い換え表現(5)期待しています
ある事柄が、希望通りになってほしいと望んで待っていること。相手に対して何らかの成果や結果を求めるニュアンスが含まれるため、目上の人には使わない言葉です。相手の立場や状況を考えて使うようにしましょう。
「頑張ってください」を使っても良い場面とは
「頑張ってください」は命令形ですので、目上の人に使う場合は注意が必要ですが、同僚や後輩、友人、仲の良い先輩に使うことは問題ありません。「頑張ってください」と言われたときの答え方
応援されたときには、ポジティブな返事をするよう心がけましょう。プレッシャーに感じる場合もあるかもしれませんが、「頑張ってください」という言葉に悪意はありません。・受け答え(1)ありがとうございます
1番答えやすい返事の仕方です。「もうこれ以上は頑張れない」と心の中で思ったときもうまく受け流せる表現です。・受け答え(2)はい、頑張ります
相手の期待に応えて「はい、頑張ります」と意欲的に答えると、相手もさらに応援したくなる表現です。・受け答え(3)最善を尽くします
結果はどうなるか分かりませんが、できる限りの力を出し最も良い結果になるよう努力するという気持ちが伝わります。丁寧語が使われていますので目上の方にも使える表現です。「頑張ってください」の英語・中国語・韓国語表現
・英語でいうと?
I wish you the best.Do your best.
Good luck.
・中国語でいうと?
加油(ジャ ヨウ)・韓国語でいうと?
열심히 하세요(ヨルシミ ハセヨ)힘내세요(ヒムネセヨ)