「感動」の類語は? ビジネスで使える言い換え表現や例文、注意点をアナウンサーが解説

「感動」は普段からよく耳にする言葉ですが、使いすぎるとせっかくの感動が伝わらなくなってしまう場合もあります。使い方の注意点や類語をフリーアナウンサーの小川厚子が解説します。

「感動」の類語・言い換え表現は?
「感動」の類語・言い換え表現は?

「感動」という言葉は普段からよく耳にしますが、多用すると感動が伝わらなくなる場合もあります。感動の類語や言い換え、使い方の注意点についてフリーアナウンサーの小川厚子が解説します。

<目次>
そもそも「感動」の意味とは?
「感動」を英語で表現すると?
「感動」の類語・言い換え表現
ビジネスで使える「感動」の丁寧な言い換え表現と例文
「感動」を使う際の注意点
まとめ
 

そもそも「感動」の意味とは?

ある物事に対して深く心を動かすこと、感情が強く動くこと、人の心を動かしてある感情を催させることを指します。

基本的に「感動」は悪い意味では使いません。
 

「感動」を英語で表現すると?

・impress(感動する、感銘を受ける)
I was impressed with your presentation.
(私はあなたのプレゼンテーションに感動しました)

・moved(感動する、心が動く)
I was moved  by the movie.
(私はその映画に感動しました)
 

「感動」の類語・言い換え表現

・「感動」の類語(1)感銘
忘れられないほど深く心に刻まれること、過去の感動が心に残っていることを表します。

・「感動」の類語(2)感服
立派な行いに対して心が動かされること、深く感心して尊敬・尊重の気持ちを抱くことを表します。

・「感動」の類語(3)感嘆
感心して褒めたたえること、感動のあまり思わず声やため息をもらすさまを表します。
 

ビジネスで使える「感動」の丁寧な言い換え表現と例文

・言い換え表現(1)心が震えました
強く感動して衝撃を受けること、心が動かされるほど強い思いがこみ上げる様子を表します。

【例文】
「素晴らしい舞台を拝見して心が震えました」


・言い換え表現(2)気持ちが高ぶりました
気分や感情が高まり、興奮状態になることを表します。

【例文】
「あなたに会えることが分かり気持ちが高ぶっています」


・言い換え表現(3)感銘を受けました
忘れられないほど深く心に刻まれることを表します。

【例文】
「彼の素晴らしい講演に感銘を受けました」


・言い換え表現(4)感服いたしました
立派な行いに対して心が動かされること、深く感心して尊敬・尊重の気持ちを抱くことを表します。

【例文】
「その問題に素早く対応されたことに感服いたしました」


・言い換え表現(5)感嘆のため息が出ました
感心するほど素晴らしくため息しか出ない様子を表します。

【例文】
「彼の素晴らしいプレゼンテーションに感嘆のため息が出ました」

カジュアルな場面で使える「感動」の言い換え表現と例文

・言い換え表現(6)グッとくる
心を打たれ、揺さぶられる感情のことを指します。感動がこみ上げ、自分の思いとぴったり適合することを表現します。

【例文】
「彼の歌声にグッときました」


・言い換え表現(7)エモい
感傷的、情緒的を意味する英語「emotional」を略したものです。何とも言い表せないすてきな気持ちになったときに使う、主に若者のあいだで浸透している俗語。感情が揺さぶられたとき、予期せず感動したとき、とりわけ心地の良い懐かしさやセンチメンタルに襲われたときに使います。

【例文】
「彼女のInstagramの写真がエモいです」


・言い換え表現(8)うるっとした
感動がこみ上げてきて目頭が熱くなり、目に涙がにじむ様子を表します。

【例文】
「子どもが発表会で一生懸命頑張る姿を見て、うるっとしました」

​​​​​​​
・言い換え表現(9)やばい 
もともとは危険であり、不都合なことという意味ですが、現在は感動の類語として最高である、すごく良いという意味で使われている俗語です。美しい日本語を使いたい方は控えた方がよい表現です。

【例文】
「この写真、やばい」

​​​​​​​
・言い換え表現(10)めっちゃいい
「とても良い」という意味で使われます。「やばい」と同じく美しい日本語を使い方は控えた方がよい表現です。

【例文】
「彼女の笑顔、めっちゃいい」
​​​​​​

「感動」を使う際の注意点

・注意点(1)乱用しない
何に対しても「感動しました」という表現は避けましょう。幼稚な印象になる場合があります。また多用するとせっかくの「感動」の意味が薄れてしまいます。言い換え表現を使い、心の動きを表現するといいでしょう。

・注意点(2)対象を明確にする
感動したときに、自分は何に対して感動しているのか自分自身に問いかけて、その対象を明確にして言葉にしてみましょう。

・注意点(3)感動した理由を添える
感動を相手に伝えるときは、今自分が何に対して感動しているのか明確にして、より深く自分の気持ちを伝えましょう。「感動しました」というだけでなく、感動した理由を添えると、相手に深い感動が伝わります。

まとめ

「感動」という言葉はよく耳にする言葉ですが、多用するとせっかくの言葉の意味が薄れてしまいます。日頃から、「今自分はどう感じたのか」「何に心を動かされたのか」ということを考えてみましょう。類語や言い換えを使えるようになると語彙(ごい)力や表現力がアップします。場所や状況に合わせて使い分けるようにしてみましょう。

■執筆者プロフィール
担当ライター
小川厚子(おがわあつこ)
元NHK岡山放送局キャスター/NHK情報番組メインキャスター/NHKニュースセブンリポーター/NHKラジオ第一ニュース/NHKラジオ第一あさいちばんリポーター。退局後は、POLA・阪急不動産インフォマーシャル・グリコラジオCM・ナレーション、テレビドラマアナウンサー役などフリーアナウンサーとして活動中。こどもアナウンス発声協会講師/印象力アップアドバイザー/神戸市立中学校放送部部活動指導員/企業研修等、話し方講師として活動中。

 
Lineで送る Facebookでシェア ポスト はてなブックマークに追加

編集部が選ぶおすすめ記事

注目の連載

  • 世界を知れば日本が見える

    これで3度目? 「LINE情報流出」問題を時系列順に振り返る。日本人にとっての「重大なリスク」とは何か

  • ヒナタカの雑食系映画論

    ディズニーやピクサーだけじゃない! 2023年の「すごい海外アニメ映画」7作品を本気で選んでみた

  • 意外と知らないグルメのひみつ

    【何食べ】シロさんのビーフシチュー・サラダ・明太子ディップを作ってみたら、クリスマスに最適すぎた

  • どうする学校?どうなの保護者?

    「義務教育は無償」なはずでは? 保護者から徴収したPTA会費で「学校に物品寄贈」の問題点