日本人の「完璧主義」はスーパーで分かる?
こうした状況に直面するにつけ、日本人にはやはり完璧志向が根付いているのだなと感じます。
例えば、販売されている野菜やフルーツの見た目。日本のスーパーでは、色・形・大きさが全て均一で芸術的ともいえる美しさを呈していますが、海外では不ぞろいで不細工なものがむしろスタンダードです。
子どものピアノレッスンを見ていても、日本では1曲1曲を丁寧かつ完璧に仕上げていくことが多いですが、南米やヨーロッパでは、体感的に80~90%程度弾けたら次の課題曲へ進ませることも少なくないようです。
日本と諸外国では「壊れているもの、パーフェクトでないもの」に対する考え方と許容力が根本的に違っており、日本人には常に完璧を目指す向上心とこだわりとプライドを感じます。そしていい加減さや中途半端さを恥と捉える至極真面目な国民性。その反面、「パーフェクトで当たり前」という呪縛にとらわれるあまり、損をしたり自らの首を締めてしまっている場面にも多々あるように思われます。