海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン 第21回

海外「自動販売機」のワイルドな実態が判明→日本の自販機の“完璧な仕事ぶり”に感謝したい

日本的なものとして外国人観光客にも人気の自動販売機。一方、海外の自販機を調べてみると、驚くべき実態が明らかに!? ヨーロッパ在住の筆者が海外の自販機を国境をまたいでリポート。

日本人の「完璧主義」はスーパーで分かる?

スーパーの野菜は不揃いなものがスタンダード(画像:筆者撮影)
スーパーの野菜は不ぞろいなものがスタンダード。日本のスーパーでは見かけない極小サイズのタマネギも普通に店頭に並ぶ。

こうした状況に直面するにつけ、日本人にはやはり完璧志向が根付いているのだなと感じます。

例えば、販売されている野菜やフルーツの見た目。日本のスーパーでは、色・形・大きさが全て均一で芸術的ともいえる美しさを呈していますが、海外では不ぞろいで不細工なものがむしろスタンダードです。

子どものピアノレッスンを見ていても、日本では1曲1曲を丁寧かつ完璧に仕上げていくことが多いですが、南米やヨーロッパでは、体感的に80~90%程度弾けたら次の課題曲へ進ませることも少なくないようです。

日本と諸外国では「壊れているもの、パーフェクトでないもの」に対する考え方と許容力が根本的に違っており、日本人には常に完璧を目指す向上心とこだわりとプライドを感じます。そしていい加減さや中途半端さを恥と捉える至極真面目な国民性。その反面、「パーフェクトで当たり前」という呪縛にとらわれるあまり、損をしたり自らの首を締めてしまっている場面にも多々あるように思われます。

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日本人の弱点は「完璧すぎる」ところ?
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