過去にもあった大手私鉄同士の車両の譲受
大手私鉄同士での車両の譲受といえば、1975年と1980年に東急3700系が名鉄(名古屋鉄道)に譲渡されたことがあった。2回にわたり20両が移籍し、その後、1985年まで活躍した。
東急在籍時の晩年は目蒲線(現・目黒線および多摩川線)で働いていたが、その時のグリーンの塗装が名鉄に移ってからは、名鉄の標準色であるスカーレットに塗り替えられた。当時のように、移籍先の会社の塗装に変更となるのかどうか、興味深々である。
SDGsの観点からも有効な施策
西武鉄道の試算によると、VVVF化100%による使用電力量削減に伴うCO2排出の削減は「サステナ車両」100両導入により年間約5700トンになるという。これは、約2000世帯の年間排出量に相当する。また、旧型車両に比べ、使用電力量は50%ほど削減される。中古電車であっても「サステナ車両」の導入はSDGsの面からも有効な施策なのである。
資料提供=西武鉄道
この記事の筆者:野田隆
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。