「母親の年金と私の収入だけでやりくり」48歳女性、年収300万円、実家暮らし。厳しい家計で副業も検討

All About ニュース編集部は、現在実家暮らしをしている人を対象に、毎月の生活費や貯金額に関するアンケート調査を実施。本記事では神奈川県藤沢市在住・48歳女性のエピソードを紹介します。

神奈川県藤沢市在住・48歳女性のエピソード
神奈川県藤沢市在住・48歳女性のエピソード
生活の拠点として、1人暮らしを選択する人もいれば、実家暮らしを選択する人もいます。実家暮らしを選択する理由としては、経済的な不安、職場へのアクセス、自身の体調、親の介護などさまざまな事情が考えられます。

All About ニュース編集部は、2023年9月11~14日の期間、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。

今回は、神奈川県藤沢市在住・48歳女性のエピソードを紹介します。
 

回答者のプロフィール&実家の状況

回答者本人:48歳女性
在住:神奈川県藤沢市
同居人数:母親、自分、子ども1人
世帯年収:母親100万円、自分300万円
実家の間取り:3LDK
職業:会社員
 

生活費や貯金額は?         

実家に入れている生活費:10万円
交際費:5万円
毎月のお小遣い:1万円
毎月の貯金額:3万円
貯金総額:30万円

総務省統計局が発表した「家計調査報告書 家計収支編(2021年)」によると、35〜59歳女性の1カ月の平均消費支出は16万4749円です。そのうち、住居費の平均は2万5360円ですが、家賃などは地域や条件によって差が出てくるので、住居費を除いた14万円程度が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。

回答者に、実家を出る予定について聞くと「なし」と答えました。「親の面倒を見ているのでしばらくは出られない」ようです。

また、恋愛や結婚願望についても「なし」と答え、こちらも同じく「今は親の面倒を見なければいけないので恋愛は考えられない」と話しました。
 

実家へ戻ったのは「母の面倒」と「母子家庭」のため

実家暮らしを選んだ理由を聞くと、「父親が他界してから母の事が心配で実家に戻ってきました」と、経緯を明かしました。

「私が母子家庭で子供も小さかったので、親がいると安心なこともあり同居が続いていました。子供ももうすぐ成人しますが、母親が病気がちでしばらく面倒を見なければいけないので動けない状態です」と続け、自身にとっても都合が良かったとしつつ、母親の面倒を見ることが最も大きな理由だったと語っています。
 

「母親の年金と私の収入だけでやりくりしますが、ギリギリ」

一方、実家暮らしで苦労していることについては「母親が病気がちなので、家事全般、家計のやりくり、子供の面倒、母親の病院などの送迎、フルタイムの仕事もしなければならず毎日忙しく余裕がありません」とその大変さを明かしました。

1人で全てをこなす回答者。「金銭的にも余裕がないので副業も考えています。私が病気になる訳にいかないのでバランスが難しいです」と、自分自身が背負う責任についても語っています。

また、実家暮らしをする上でお金に関する悩みについては「母親の年金と私の収入だけでやりくりしますが、ギリギリです。子供の学費ローンの支払いもあり副業も考えています」と告白。

高齢の母親、子どもがいる一家の家計を支えなければならないということに、金銭的な面はもちろん、時間的な面でも余裕が少ないことが感じられます。

※回答者のコメントは原文ママです

この記事の筆者:鎌田 弘 プロフィール
ニュース記事を中心に執筆中のライター。IT企業のメディア担当を経て現在に至る。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は2年。
 
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