(今回の質問)
ドラム式洗濯機の乾燥方式、ヒーター式とヒートポンプ式の違いは何?
(回答)
ヒーター式は高温風で乾かすためカラッと仕上がりますが、電気代がかかります。ヒートポンプ式は60℃以下の低温で乾かすため電気代が抑えられ、毎日乾燥する人にはおすすめです。
ヒーター式とヒートポンプ式があることを「知らない」人も多い
そもそもですが、乾燥方式にヒーター式とヒートポンプ式という種類があることを知らない人が意外と多いようです。All About ニュース編集部が全国244人を対象に実施した調査では、86%が「知らない」と回答しました。ドラム式洗濯機の乾燥機能はどれも同じだと思っている方も多いようですが、実は乾燥方式によってかなりの違いがあります。以下で解説していきます。
ヒーター式とは
ヒーター式は、ヒーターで温めた空気をポンプで洗濯槽内に送り乾燥させる方式です。ドライヤーから出るような温風を吹き付けていくイメージですね。
より詳しく言うと、ヒーター式の中にも排気タイプと水冷除湿タイプがあり、特に排気タイプが熱風を出しています。そのため、例えば猛暑日などの暑い日に排気タイプのヒーター式乾燥機を使うと洗濯機(乾燥機)を置いている洗面所などが非常に高温になってしまうことがあります。
対して、水冷除湿タイプは排気タイプに比べると少し温度が下がりますが、やはりヒーターで温風を出すことに変わらないはないため、電気代はどうしてもかかってしまいます。
ヒートポンプ式とは
ヒートポンプ式は、まず湿気を含んだ空気を除湿。機外に出して空気を乾かし、その乾いた空気を温風にして乾燥させる方式です。除湿機のような機能を使った温風ですので、60℃くらいの低い温度で乾かすことができます。
温風だけに頼らずに除湿する、乾燥させる機能もありますので、電気代が抑えられる点がメリットです。また高温でないため、ヒーター式に比べると衣類が傷みにくい、室内が暑くなりにくいといった特徴もあります。
デメリットは、本体の価格が高額ということ。ドラム式洗濯機は、乾燥機能がヒーター式かヒートポンプ式かで価格がかなり変わってきます。購入する際には、乾燥機能をどのくらいの頻度で使いたいかによって、メリット/デメリットも考慮しつつ選ぶと良さそうです。
ヒーター式とヒートポンプ式の選び方
乾燥機能が欲しいけれど毎回は使わないという人は、多少電気代が高くてもヒーター式も選択肢に入ってくるでしょう。一方、毎回乾燥機能を使用したい場合には、ランニングコストがどんどん発生しますので、初期投資が高くても1回当たりの電気代が抑えられるヒートポンプ式の方がおすすめです。
あとは温度の問題で、先ほども説明しましたがヒーター式は特に夏場は室内が高温になったり、ヒートポンプ式より衣類が縮んでしまったりする可能性もありますので、その点も考慮すると良いでしょう。
もちろんヒーター式が悪いことばかりではありません。タオルなどは高温のヒーター式の方がやはりカラッと乾きますので、気持ちが良いです。おのおののライフスタイルやニーズに合わせて選ぶのがいいでしょう。
白物家電、美容家電の専門家兼ライターとして活躍。日々発売される新製品をチェックし、製品の紹介記事やレビュー記事を雑誌やWeb、新聞などで紹介している。日常的にも話題の新製品を使うことで、ライフスタイルに合わせた選び方や、上手な採り入れ方の提案も行っており、テレビ出演も多数。