「素晴らしい」の類語は? ビジネスでの使い方や例文、言い換え表現をアナウンサーが解説

「素晴らしい」という言葉は、人を褒めたり評価したりするときによく使われる言葉ですが、使い方によっては失礼な印象を与えてしまう場合があります。「素晴らしい」の類語や正しい使い方について、フリーアナウンサーの小川厚子が解説します。

「素晴らしい」の類語は? ビジネスでの使い方や例文、言い換え表現をアナウンサーが解説
「素晴らしい」の類語は? ビジネスでの使い方や例文、言い換え表現をアナウンサーが解説

「素晴らしい」という言葉は、人を褒めたり評価したりするときによく使われる言葉です。ただし、使い方によっては失礼な印象を与えてしまう場合があります。

この記事では、「素晴らしい」の言い換えについて、フリーアナウンサーの小川厚子が解説します。

<目次>
そもそも「素晴らしい」とは?
「素晴らしい」の言い換え・類語と例文
「素晴らしい」はビジネスシーンで使える?
ビジネスにおける「素晴らしい」を使う際の注意点
「素晴らしい」のカジュアルな言い換え・類語
「素晴らしい」の意味を持つ四字熟語
「素晴らしい」に関するよくある質問
アナウンサーはどう使い分ける?(まとめ)

そもそも「素晴らしい」とは?

「素晴らしい」の意味

「素晴らしい」とは、相手や物事を褒めるときや評価するときに使う言葉で「群を抜いて優れている」「大変に見事である」「この上なく好ましい」など好意的な物事に対して使うことができる言葉です。

「素晴らしい」の語源や由来

現代では好意的な物事に対して用いられる言葉ですが、もともとは、程度の甚だしい様子を表現する言葉で「ひどくあきれるほどだ」「とんでもないことだ」というような望ましくない意味でも使われていました。

「素晴らしい」の英語表現

(1)great
日本語の「素晴らしい」「すごい」「偉大な」という意味があります。カジュアルな場だけではなく、フォーマルな場面でも使うことができます。

(2)good / nice
「いいですね」という意味で使われます。「great」の方がより良い、素晴らしいというニュアンスになります。

(3)excellent
「極めて優れた」という意味になります。人や物に対して「優秀だ」という時に使います。フォーマルな表現になります。

(4)amazing
「びっくりするような」「驚くべき」という意味があり「驚くほどすごい」「驚くほど素晴らしい」という意味で使うことができます。

「素晴らしい」の言い換え・類語と例文

(1)優秀

高い能力を持ち、素晴らしいものであることを表現します。人に対して褒めるときに用いることができます。

【例文】
「彼は大学で非常に優秀な成績を収めました」

(2)目覚ましい

目が覚めるほど素晴らしい。驚くほど極めて素晴らしいこと。他者や以前の状況と比較して秀でているニュアンスも含まれます。

【例文】
「彼は世界を舞台に目覚ましい活躍を見せています」

(3)他に類を見ない

他と比較してそれ以上素晴らしいものはないというときに用いることができます。極めて珍しい様子を表します。

【例文】
「彼は他に類を見ない音楽の才能があります」

(4)秀逸

他のものより抜きんでて優れていることを表します。

【例文】
「こちらは数ある作品の中でも秀逸です」

(5)見事な

感心するほど優れていることを表すときに用いることができます。ひじょうに優秀なときや完成度の高いことを表現します。

【例文】
「彼は見事な作品を完成させました」

(6)結構な

申し分なく優れていることを表現します。フォーマルな印象です。

【例文】
「大変結構なお品を頂戴し、誠にありがとうございました」

(7)輝かしい

華々しくて輝くように素晴らしいことを表現します。

【例文】
「彼は大変輝かしい経歴をお持ちです」

(8)感銘をうけた

深く感動し、心に残ることを指します。

【例文】
「本日のスピーチに大変感銘をうけました

(9)感服

本心から心が動くこと、感動することを指します。

【例文】
「彼女の仕事の早さと正確さに感服しました」

「素晴らしい」はビジネスシーンで使える?

「素晴らしい」はビジネスやメールでも使える

目上の人や取引先の人には失礼にあたる場合があるため、誤解を生まないためにも他の言い方で伝えるとよいでしょう。

ビジネスで「素晴らしいと思う」の言い換えは?

「優れている」「好ましい」という状況を相手に伝えるときには、相手に敬意をこめて伝えるようにしましょう。

「素晴らしいと思います」も丁寧語ですので用いることができますが、「素晴らしいことだと思います」「素晴らしいことかと存じます」と表現することでより丁寧に相手に気持ちが伝わるでしょう。

関連記事:正しいビジネス敬語とは? 間違いやすい使い方やメールの言い回しをアナウンサーが解説【例文あり】

ビジネスにおける「素晴らしい」を使う際の注意点

「素晴らしい」は評価するときに使う言葉です。

上から目線に聞こえる場合がありますので目上の人や取引先の人に使うときには注意が必要です。「感銘をうけました」「感服いたしました」というように相手に敬意を表す表現をするといいでしょう。

目上の人本人に対してではなく、その人の持ち物や作品に対して「素晴らしい作品ですね」というように用いることは可能です。

「素晴らしい」のカジュアルな言い換え・類語

(1)ナイス

「いいね」「すごいね」というカジュアルな表現です。

(2)すてき

「素晴らしい」より主観的な感情を表すことができます。自分が見たり聞いたりして感覚的に良いと感じるさまで素晴らしいより口語的です。

(3)めちゃすごい

「とても素晴らしい」という意味で、主に友達同士で使う話し言葉です。しかしアナウンサーはこのような言葉はあまり使いません。普段使っているといざというときにも出てしまう場合がありますので、使い方には注意が必要です。

(4)すごい

驚くほど優れているときに用います。カジュアルな雰囲気で気軽に使うことができます。

(5)いいね

SNSなどでも「いいね」が評価の言葉として一般的に使われています。

(6) 最高

優れた価値を持ち、最も素晴らしいものであることを表現します。最上級の評価というニュアンスが伝わります。

「素晴らしい」の意味を持つ四字熟語 

(1)英姿颯爽(えいしさっそう)

「英姿(えいし)」は立派な姿・勇ましい様子、「颯爽(さっそう)」は堂々とした立派な姿で、清々しく勇ましい様子を指します。

(2) 意趣卓逸

「意趣」は意向、考えを指し、「卓逸」は非常に優れていることを指します。

(3) 一倡三歎

詩文などを1度読んで、何回も感嘆することを指します。

「素晴らしい」に関するよくある質問

Q. 「素晴らしい」の格好いい言い方は?

「見事な」は、素晴らしいと同じように使えますが、素晴らしいだけではなくさまざまな表現の1つとして覚えておくと良いでしょう。また「秀逸な」も、多くの中でも特に抜きんでて優れているときに使います。 

Q. 「素晴らしい才能」の言い換えは?

普通の人が持っていないような才能を表す表現として「並外れた才能」「類いまれな才能」「抜きんでた才能」などがあります。

Q. 日本語で「良い」の最上級は?

「最も良い」という表現では次のようなものがあります。 
「最良」1番良いという意味です。
「抜群」比較対象の中で群を抜いて優れているという意味です。
「最高」比較対象の中で最も上にあるという意味です。

アナウンサーはどう使い分ける?(まとめ)

「素晴らしい」という言葉は何かを評価するときに使う言葉ですので、上から目線にならないよう注意しながら使います。インタビューをする場合には「素晴らしいですね」というより「素晴らしい作品ですね」「〇〇さんのスピーチは素晴らしかったです」と、その人の作品や行動に対して「素晴らしい」を使うことはあります。

急にきちんとした言葉を使うのは難しく、口から出ない場合がありますので言い換えや類語をうまく使えるように普段から言葉遣いを意識してみましょう。

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