夏のエアコン節電術、プロのおすすめは?
効果的に節電するには、エアコンをどのように使えばよいのでしょうか。パナソニック エアーマイスター兼睡眠改善インストラクターの福田風子さんが、「夏のエアコン節電術おすすめランキングTOP3」を紹介しています。3位:エアコンのフィルター掃除
エアコンのフィルターを1年間掃除しないと、年間で約25%もの電気料金が無駄になってしまうといいます(パナソニック製品「CS-F401D2」を使用。電気代31円/kWhでの実験)。フィルターの目詰まりがあると、冷えや風量が弱くなってしまい、設定温度の下げすぎや風量の上げすぎ、ひいては電気代のアップにつながってしまうのです。こまめにフィルター掃除を行い、冷房効率を上げるようにしましょう。
2位:日よけを使い室外機の周辺温度を下げる
直射日光の当たる場所に室外機を置くと、冷房効率が下がってしまいます。同社の実験(パナソニック製品「CS-X403D2」を使用。同社環境試験室(14畳)外気温35℃時の平均消費電力302Wと外気温30℃時の平均消費電力157Wとの比較)によれば、同じエアコン設定の場合でも、外気温35℃の場合に比べて外気温30℃の場合には消費電力が約半分の52%ほどになるとのこと。エアコンは外気温と設定温度の差が大きければ大きいほど、消費電力が多くなります。
そこで重要になるのが、室外機の周辺温度を下げること。厳しい暑さの日でも周辺温度が低ければ、消費電力量を下げることが可能です。空気を遮らないよしずなどを立てかけて、日かげを作るようにしましょう。
日よけを用意するのは難しいという場合、室外機の周りを整理整頓するだけでも節電効果やエアコンの効きが高まります。熱の吹き出し口がふさがれていないか、埃や落ち葉などのごみがたまっていないかを確認してみましょう。
1位:「28℃」を目安に設定温度を下げ過ぎないようにする
環境省によれば、冷房時に設定温度を1℃上げると、約13%消費電力が削減されるとのこと。設定温度を下げる以外にも、「風量を上げる」など、体感温度を下げることができる工夫があります。実際に、設定温度を1℃上げて風量を上げた場合、年間1400円以上の節約になります(パナソニック製「CS-F403D2」を使用した場合。電気代31円/kWhでの実験)。
窓の遮熱対策やサーキュレーターの併用も効果的
福田さんは上記3つ以外にもおすすめの節電術として、次の3つを紹介しています。
●窓の遮熱対策をする
意外に侮れないのが、窓から入ってくる日光。カーテンを使えば、日射を抑えて窓との間に空気の層を作ってくれるので、断熱効果が期待できます。ただし、室内のカーテン自体も熱を持ってしまうので、窓の外側にすだれやシェードなどの日よけを作るのがおすすめです。
●サーキュレーターを併用する
エアコンを効率よく使うには、扇風機やサーキュレーターを併用し、冷気のムラをなくすのもおすすめです。サーキュレーターは最大風力で運転しても消費電力が21Wほどのものが多く、1時間当たりの電気代は約0.6円となります(1kWh 31円で計算)。省エネタイプのモデルも最近は登場しているので、さらに節電したい人はそういったモデルもおすすめです。
●風量を自動に設定する
節電のために風量を「微風」に設定している人もいるかもしれませんが、設定温度に到達するまでに時間がかかるので、逆に消費電力が増えてしまうとのこと。同社が独自に行った調査では、「自動」設定と「微風」設定を比較すると、「微風」は「自動」に比べ設定温度に到達するまでの消費電力が20%高く、到達するまでの時間も6.4分長いという結果が出たとのこと。一見節電につながりそうな「微風」よりも、人以上に賢く室温をコントロールしてくれる「自動」運転を活用しましょう。
以上の6つが、エアコンのプロがおすすめする夏のエアコンの節電術とのこと。電気代にお悩みの人は試してみるとよいかもしれません。
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