『君たちはどう生きるか』がついに公開に
2013年7月20日公開の作品『風立ちぬ』をもって、宮崎駿監督が長編映画の制作から引退することを発表した衝撃的なあの日から4年。その後、“引退宣言”を撤回し、「最後の長編アニメーション映画に取り組み始めました」と“奇跡の復帰宣言”を発表した日から、さらに6年がたちました。
10年ぶりの新作に、筆者を含むスタジオジブリファンは大きな期待を寄せていました。その一方で、同作はポスタービジュアル以外の前情報が発表されなかったことから、公開前から物議を呼んでいた異例の作品でもあります。
本記事では、スタジオジブリファンの筆者が公開日当日に劇場で見た率直な感想をお届けします。
“前情報なし”でも劇場は盛況。しかし、パンフレットの販売はなし
『君たちはどう生きるか』は、青と白の鳥が描かれたポスタービジュアル以外の予告編やテレビスポットなどの宣伝もなく、主題歌や声の出演者などの情報も一切ないまま公開日を迎え、“前情報一切なし”の異例の新作として注目を集めました。
あんなに待ち焦がれた宮崎駿監督の新作映画公開だというのに、あまりの静けさに不安を覚えるほど。『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』の公開日の行列を目の当たりにしていただけに、この異様な静けさを意識せずにはいられません。実際にSNS上では公開日前日、「(公開は)明日からなの!?」と驚きの声も上がっていたようです。
しかし前日までの静けさとは打って変わって、筆者が行った劇場はさすが“宮崎駿監督の新作”というようなどこか興奮気味の雰囲気。平日の朝にもかかわらず、客席は満席に近い状態でした。でも、公開日にもかかわらず映画パンフレットの販売はなし……。現時点では、後日発売(発売日未定)することが発表されています。
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