2023年も早いもので、もう半年が過ぎようとしています。毎年6月末になると、各地の神社では心身の罪や穢れをはらい、残りの半年間の無病息災を願う「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」が行われます。
「夏越の大祓」とは何か? この時期限定の御朱印をいただける東京の3つの神社と併せて紹介します。
夏越の大祓とは
「夏越の大祓」とは、新年からの半年間を無事に過ごせたことを感謝するとともに、ここまでに生じた罪や穢れをはらい、大みそかまでの残りの半年を健康で清らかに過ごせるよう祈る神道行事です。
昔から、日々の暮らしの中で、さまざまな罪や穢れが生まれると考えられてきました。そこで年に2回、6月と12月に大祓を行うようになったといわれています。6月末に行われるものを「夏越の祓(なごしのはらえ)」、12月末に行われるものを「年越の祓(としこしのはらえ)」といいます。
茅の輪くぐりとは?
「夏越の大祓」では、チガヤという草を編んで作られた直径数メートルの大きな「茅の輪(ちのわ)」をくぐり心身を清めます。この茅の輪をくぐることで罪や穢れをはらい、無病息災を願うことを「茅の輪くぐり」といいます。
茅の輪はどうやってくぐる?
一般的には、左回り→右回り→左回りで、輪を中心に「8の字」を描くようなイメージで3回茅の輪をくぐります。
茅の輪くぐりの作法
1.くぐる前に一礼し、茅の輪をくぐって左に回り、輪の前に戻る
2.再び一礼してから茅の輪をくぐって、右に回り、輪の前に戻る
3.また一礼して茅の輪をくぐって、左に回り、輪の前に戻る
4.最後に一礼して茅の輪をくぐり、そのまま神前へ進み参拝する
輪をくぐるときは「水無月の 夏越しの祓する人は 千歳の命 のぶというなり」という古歌を唱えながら回ります。ほかにも、「祓(はら)えたまへ、清めたまへ、守りためへ、幸(さきわ)へたまえ」と唱える神社もあります。神社や地域によって作法が異なりますので、参拝先の神社のやり方に従って行いましょう。
「夏越大祓」限定の御朱印がある東京の神社3選
亀戸浅間神社(東京都江東区)
関東一の大きさを誇る茅の輪があるといわれている亀戸浅間神社。その大きさは1年365日にちなんで、高さが3メートル65センチもあるのだとか。また太さは30センチもあるそうです。その大きさから「大茅の輪(おおちのわ)」と呼ばれています。
2023年6月24日から7月7日までは、夏詣限定御朱印の「大茅の輪御朱印」が頒布されています。また、茅の輪の形をした「茅の輪守」を授かることもできます。6月24日に「関東一の大茅の輪くぐり」という神事が行われる予定なので、足を運んでみてはいかがでしょうか?
・亀戸浅間神社公式Webサイト
蛇窪神社(東京都品川区)
蛇窪神社は龍神と蛇神が一緒に祭られている全国でも珍しい神社で、龍(立つ)巳(身)から立身出世や、財運・金運のパワースポットとしても知られています。
2023年6月1日から30日まで、蛇と茅の輪がコラボレーションしたような「夏越大祓御朱印」をいただくことができます。参拝することで同時に財運・金運・出世運のアップも期待できそうですね。
・蛇窪神社公式Webサイト
神田明神(東京都千代田区)
神田明神は、1300年近い歴史を持ち、「江戸の守り神」とも呼ばれ古くから親しまれてきました。秋葉原の近くにある神田明神は、『ラブライブ!シリーズ』(KADOKAWA・バンダイナムコミュージックライブ・バンダイナムコフィルムワークス)や『ご注文はうさぎですか』(芳文社)など、数々のアニメやドラマの舞台もなっており、アニメの聖地としても知られています。
2023年6月中は、武人画師のこうじょう雅之氏がデザインした、建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)と茅の輪が描かれている「水無月限定御朱印」が頒布されています。とても格好いい御朱印ですのでチェックしてみてくださいね。
・神田明神公式Webサイト
心身の大掃除ともいえる「夏越の大祓」。半年間の罪や穢れをリセットし、新たな気持ちで残りの半年を過ごしてみませんか?
この記事の執筆者:木村 友奈 プロフィール
モンテッソーリ教育を行う幼稚園での教諭歴4年、保育士歴5年。出産後、フリーライターとして育児・教育・生活情報のほか、趣味の温泉、神社、パワースポットにまつわる記事を執筆。