『IN THE SOOP』とは、BTSをはじめとする韓国アイドルや俳優たちの“素の姿”に密着した韓国の番組。2023年6月13日にBTSがデビュー10周年を迎えたこのタイミングで、改めて注目が集まっています。
改めて、この番組の魅力とはどんな部分なのでしょうか。さらに、『IN THE SOOP BTS ver.』のロケ地訪問ツアーに参加した韓国人女性のミンさんに、ツアーの様子や魅力を取材しました。
そもそも『IN THE SOOP』ってどんな番組?
『IN THE SOOP』とは、アイドルや俳優などのトップスターが華々しい舞台を離れ、自然を満喫したり、娯楽に没頭したりする姿を映し出す、韓国のトラベルリアリティーショーのこと。
2020~2021年にかけて「日常と休息、その間」というコンセプトで制作された『IN THE SOOP BTS ver.』は、コロナ禍でさまざまな対面活動がなくなったさなかに企画された、BTS独自のプログラム。企画の一環とはいえ、それまで休むことなく走り続けてきたBTSのメンバーたちが自然に囲まれて休息を取る姿を見ることは、ファンにとっても“癒し”そのものでした。
『IN THE SOOP BTS ver.』シーズン1・2は、「TBSチャンネル1」(CS有料放送)などで定期的に放送されています(執筆時点の情報)。
過去には、BTSに限らず、SEVENTEENなどのアーティストや人気俳優のバージョンも制作されています。
新作『IN THE SOOP フレンドケーション』は、BTSのV、歌手のPeakboy、俳優のパク・ソジュン、パク・ヒョンシク、チェ・ウシクの通称“ウガウガファミリー”こと仲良し5人組が、旅行に行く様子を映した番組。現在、ディズニープラスで独占配信されています。
番組で見られる「韓国ならではの文化」って?
『IN THE SOOP BTS ver.』シリーズでは、メンバーたちがインスタントラーメンを食べたり、足球やバスケットボールを楽しんだり、寝ないで朝までインターネットゲームをしたり……視聴者と変わらないありのままの日常を楽しむ姿が映し出され、BTSファンならずとも、都会での日常生活に疲れた多くの人々から共感を得ました。韓国人女性のミンさんの元には『IN THE SOOP BTS ver.』を見た日本人たちから「韓国文化と日本文化の違いに驚いた」という声も寄せられたそう。
「番組内では、アイスクリームをなめていたメンバーが『これおいしいよ』とほかのメンバーに食べさせるなど、とにかく“食べ物をシェアする姿”をよく目にします。日本人の友達からは『仲が良い間柄とはいえ、ここまで食べ物をシェアして食べるの?』といった驚きの声を何度か聞きました」(ミンさん)
また、BTSメンバーの間でグループ最年長のJINは「ヒョン(兄さん)」と呼ばれることも。これも、韓国特有の文化なのだそうです。
「韓国では、知り合った相手にまず“年齢”を聞くことが多いです。親しい知り合いが年上なら『兄ちゃん』『姉ちゃん』と呼ぶのが当たり前。友達というより“義理きょうだい”といった感覚です。これは、日本に来てからはあまり見かけない光景ですね」(ミンさん)
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