2018年夏季ボーナスの一般企業全体平均は37万円前後、上場企業は?
それでは2018年当時のデータを参考に、夏ボーナスの平均額を見ていきましょう。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した「2018年夏のボーナス見通し」によると、民間企業全体の平均は37万1010万円で前年比1.2%増でした。同調査は、従業員規模5人以上の民間企業が対象です。
労務行政研究所が公開している「東証第1部上場企業の2018年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」によると、全産業平均(127社)は74万6105円で前年同期比2.4%増でした。
次に厚生労働省が公開している「毎月勤労統計調査 平成30年9月分結果速報等」の「平成30年夏季賞与の支給状況」も見ていきましょう。
資料によると、従業員規模5人以上の企業を対象とした全調査産業の平均は38万3879円で前年比4.7%増でした。規模別では「500人以上」が66万5818円、「100〜499人」が43万4962円、「30〜99人」が33万7629円、「5〜29人」が26万4883円となっています。
全体を比較してみると、全体平均は三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した支給額とほぼ同額、労務行政研究所が発表した「平均74万6105円」は、毎月勤労統計調査の「500人以上」に近い支給額であることが分かりました。
以上のことから、2018年夏ボーナス全体平均は37万円前後、上場企業に絞って見た場合は、平均65〜75万円ほどだったと推察できます。
業種別トップは「自動車」の108万円、伸び率は異常な数値
業種別でも見ていきましょう。厚生労働省の「平成30年夏季賞与の支給状況」によると、産業別1位は「電気・ガス業」の73万4210円(前年同期比0.9%増)、2位「情報通信業」の69万1269円(同4.6%増)、3位「学術研究等」の63万2595円(同5.5%増)と、トップ3は全て前年同期比プラスでした。
前年同期比の伸び率で見ると、「鉱業、採石業等」の25.9%増、「建設業」の22.7%増、「運輸業、郵便業」の17.2%増など、平均値ということを考えると、異常な数値を示す産業がいくつか見られます。
東証第1部上場企業127社に絞って見ると、「輸送用機器(自動車)」が108万1910円(前年同期比4.5%増)、次いで「輸送用機器」の88万2269円(同1.7%増)、「化学」の86万941円(同2.9%増)と続きます。
前年同期比の伸び率が大きかった業種は「ガラス・土石」の11.2%増、一方、「輸送用機器(造船)」は15.7%減と大きく減少していたようです。
厚生労働省の「平成30年夏季賞与の支給状況」から「決まって支給する給与に対する支給割合(何カ月分か)」を見ると、全体平均は0.99カ月分(前年同期比0.01カ月増)、業種別トップは「複合サービス事業」の1.61カ月分(同0.18カ月増)となっています。
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