かつてない2作同時上演で話題! 堂本光一『Endless SHOCK』&『Endless SHOCK-Eternal-』開幕リポート

“最もチケットが取りにくい舞台”といわれている堂本光一主演『SHOCK』シリーズが、かつてない上演形態で登場すると話題です。4月10日の開幕記念会見に現れた華やかな顔ぶれをレポートします!

かつてない同時公演で登場する『SHOCK』

2000年初演の『MILLENNIUM SHOCK』以来、堂本光一さんが国内ミュージカル単独主演記録を更新し続けている『SHOCK』シリーズ。“最もチケットが取りにくい舞台”とも呼ばれる本作がこの春、『Endless SHOCK』と『Endless SHOCK-Eternal-』の同時公演という、かつてない上演形態で登場します。
 

作・構成・演出・主演の堂本光一さん、ライバル役(ダブルキャスト)の佐藤勝利さん(Sexy Zone)、北山宏光さん(Kis-My-Ft2)はじめ華やかなメインキャストが演じる2作と、4月10日に行われた開幕記念会見の模様をレポートします!

コウイチたちはNYの劇場で華やかに歌い踊る/『Endless SHOCK』

まず4月7日に開幕したのは、“本編”にあたる『Endless SHOCK』。NYの劇場街で、夢を持って生きる若者たちが描かれています。小さな劇場で連日ショーを上演するカンパニーの中で、コウイチは看板的な存在。皆から愛されますが、劇場オーナー(前田美波里)の娘・リカ(中村麗乃)はとりわけ彼に思いを寄せ、コウイチの幼なじみでライバルのショウリ(ヒロミツ ※ダブルキャスト)はリカに惹かれています。そんな中、ある日カンパニーは大劇場への出演をオファーされますが……。

シェイクスピアの名台詞が交錯する幻想的なシーン/『Endless SHOCK』

テーマに“Show must go on”が掲げられているとあって、舞台には序盤から華やかなショー・シーンが続々登場。スタイリッシュなナンバーもあれば、日本人のアイデンティティーが存分に生かされた“和”のシーンも目を楽しませます。本作の見どころとして有名なフライングも趣向を変えて何度も登場。2005年版から参加している世界的なパーカッショニスト・ドラマーの石川直さんの迫力ある演奏も聴きどころです。

コウイチとの亀裂が深まって行く中で、ショウリは……/『Endless SHOCK』

1幕中盤からは登場人物たちの葛藤も見え始め、一致団結していたカンパニーには次第にほころびが。コウイチとショウリ(ヒロミツ)の間に走る亀裂はどこへ向かうのか、はらはらしながら見守る観客の前で思いがけない事態が起こり……。
 

衣裳の“なびき方”までも美しいコウイチ

コウイチ役の堂本さんは驚異的なスタミナで次々と見せ場をこなし、作品を力強くけん引。フライング・シーンでの、速度をもって旋回しているにもかかわらず衣裳のなびき方にまで行き届いた美しい姿は、おそらく回を重ねる中で練り上げられ、様式化されたものでしょう。また、シェイクスピア劇をコラージュした幻想的なシーンでは、名ぜりふの数々を艶やかな低音で披露。ストレート・プレイでの彼も観てみたくなる観客は多いのではないでしょうか。

まるで神話の主人公が空を飛んでいるようにも見えるフライング・シーン/『Endless SHOCK -Eternal-』

この日のライバル役の佐藤さんは、向上心のあまり何かを見失い苦悩する役どころを熱演。のびやかな中に乙女心をしのばせたリカ役の中村さん、ショービズ界を生き抜いてきた人物を圧倒的な華やぎと包容力で体現するこの日のオーナー役、前田さんも強い印象を残します。

壮絶な戦いを前に、日本舞踊の振りを披露するリカ/『Endless SHOCK』

一方、コロナ禍によって新たな上演の形を模索する中で誕生したのが『Endless SHOCK-Eternal-』。映像も差し挟みながら、「あのとき、起こったこと」が反すうされ、キャラクターたちが当時の心境を吐露しながら振り返ります。本編の華やかさやダイナミズムはそのままに、全体的にしっとりとした追憶のトーンに包まれた舞台となっています。

滑らかかつシャープな動きが美しい「SOLITARY」。群舞のフォーメーションも目を奪います/『Endless SHOCK -Eternal-』

「同時上演はややこしい……ごめんなさい(笑)」

4月10日に行われた開幕記念会見では、主演の堂本さんと共演者たちがそれぞれに思いを語りました。

会見に登壇した『Endless SHOCK』『Endless SHOCK -Eternal-』メインキャスト

堂本光一さん(コウイチ役)「皆さんがこの作品を良くしようという思いで突き進んでくれる中、一緒にやれることがうれしいことですし、お客さまの前で演じられることがとても幸せです。いつも通り本編も、『Eternal』も一つひとつ大事にやりたいなと思います。
 

(同時上演の良かったところとしては)『Eternal』は役を深掘りすることができ、あのときどう思っていたかを伝える作品になっているという部分ではよかったですが、なんにせよ同時上演はややこしい……。ごめんなさい(笑)。
 

ですが、毎日新鮮に迎えられると思いますし、皆さんと共に全てを共有し、2カ月の長い旅に出られることをうれしく思っています。お客さまにしっかり届けられるよう毎日歩んでいきたいと思いますので、ぜひ劇場で楽しんでいただければと思います」
 

佐藤勝利さん(ショウリ役)「2作同時上演は大変なことで、最初に聞いたときは自分の中でも大丈夫かなと思いましたが、(電話口で堂本さんから)『大丈夫だよ、勝利だったらできるよ』と言われて、光一くんが信じてくれてるからやらなきゃな、と。どれだけ僕の演じるライバルという役が頑張っていけるか、強くなっていけるか楽しみです。1カ月頑張りたいと思います」

コウイチとショウリは心を合わせ、和太鼓に向かう/『Endless SHOCK -Eternal-』

北山宏光さん(ヒロミツ役)「昨年、博多公演が終わった夜に、光一さんから『宏光の“エタ”観たいな』と言われて、ものすごくハードルが上がっております。稽古では(ダブルキャストの)勝利の姿を見ながら、自分ももっと引き出しを(いろいろと)出せたらと思ってやってきました。僕は5月が初日なので、それまでは帝劇の地下で、本番の音を聞きながら稽古していると思います」
 

越岡裕貴さん(カンパニーの仲間であるコシオカ役)「2作品同時上演と聞いて『何を言っているんだ』という気持ちでいっぱいだったのですが(笑)、また新しいチャレンジをしているんだなと、新鮮な気持ちでできると思います」
 

松崎祐介さん(同・仲間のマツザキ役)「ついに『SHOCK』の季節がやってきました。初出演は19歳のときで、今年36歳です。まだまだ光一さんの背中を追っかけるつもりです」
 

今回が初出演の中村麗乃さん(ヒロイン・リカ役)は「皆様に長く愛されている作品でいろいろな思いが詰まっていると思いますので、大丈夫かなという気持ちが大きかったのですが、これから精一杯頑張りたいです」
 

また、若者たちを見守るオーナー役(ダブルキャスト)の前田美波里さんは「(前回の『Endless SHOCK』で)2月26日に止まってしまった本編が上演できる、この幸せをかみしめています。この帝劇で皆さまに観ていただける時代が来たことが幸せです。心から丁寧に演じていきたいと思っています」

ショービズ界を生き抜いてきたオーナー役で作品に厚みを加える前田美波里さん/『Endless SHOCK -Eternal-』

同役・島田歌穂さんは「昨年の博多公演から参加させていただきました。今回は美波里さんと一緒の稽古がうれしくて、いろんなお話と力をいただきました。『Eternal』は初めてなので脳をフル回転させて頑張りたいです」
 

と語りました。
 

<公演情報>
『Endless SHOCK』『Endless SHOCK-Eternal-』4月9日~5月31日=帝国劇場
 

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