世界初の「電子書籍」は何だった? 「違いの分かる人」になれる電子書籍の豆知識

2月17日は電子書籍の日! 世界初の電子書籍についてなど、「違いの分かる人」になれる電子書籍の豆知識をご紹介します。

2月17日は電子書籍の日!


電子書籍を取り扱うBookLiveが、自社のサービス開始日にちなんで制定しました。


今回は世界初の電子書籍についてなど、「違いの分かる人」になれる電子書籍の豆知識をご紹介します。
 

画像出典:いらすとや

 

世界初の電子書籍は?

電子書籍の起源は、1971年に始まった「プロジェクト・グーテンベルク」とされています。


これは当時イリノイ大学の学生であったマイケル・S・ハートさんによる、著作権の切れた名作を電子化してネット上で公開するというもの。プロジェクト名は、活版印刷を発明したヨハネス・グーテンベルクにちなんでいます。


このとき電子化された世界初の電子書籍は、たまたまマイケルさんの鞄の中にあったアメリカ独立宣言の冊子でした。プロジェクト・グーテンベルクは今のなお継続中で、ネット上に無料公開されています。

 

紙と電子、どっちが売れてる?

昔ながらの紙の本と、今では当たり前になった電子書籍。今の日本で売上の多いのはどちらかご存知でしょうか。


正解は、紙の本です。2021年の出版物推定販売金額は、紙の本が1兆2080億円。電子書籍が4662億円と、まだまだ紙の本が上位となっています。


しかし、漫画に限って言えば数年前からすでに逆転しており、紙の本が2645億円なのに対して、電子書籍は4114億円。その市場は年々増え続けています。

 

電子書籍化を「自炊」というのはなぜ?

電子書籍における「自炊」とは、流通する電子書籍を買うのではなく、紙の本をスキャンして電子書籍化することを指す俗語。語源は「自分で作るから自炊」と思われがちですが、実は少し違います。


そもそもは、アーケードゲームのROMデータを特殊な機械でPCへ吸い出す行為を指すネットスラング。吸い出すの「吸い」が転じて自炊になったというわけです。


それがやがてゲームのROMデータだけでなく、音楽CDのMP3化などにも使うようになり、現在では主に本の電子書籍化を指すようになりました。


また、本の自炊は、電子レンジで本を温めて背表紙の糊付けを剥がしたり、裁断機で切ったりします。このような工程が料理の自炊に似ていたことも、言葉が定着したことに影響しているのかもしれません。


ちなみに、著作権のある本の自炊は私的利用に限られます。インターネットへのアップロードは違法となりますのでご注意ください。


【おすすめ記事】
「漫画の日」は年に3回ある? 「コミック」と「カートゥーン」は何が違う? 【漫画の豆知識】
郵便マークはなぜ「〒」なの? 「違いの分かる人」になれる郵便マークの豆知識
双子ならiPhoneの顔認証を突破できる? 兄や姉はどう決まる? 【双子の豆知識】
「名字」と「苗字」と「姓」は何が違う? 漢字5文字の名字は2つしかない! 【名字の豆知識】
日本で初めて放送されたテレビ番組は? なぜアナログ放送から「地デジ」になったの?

 

Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

注目の連載

  • 世界を知れば日本が見える

    日本にとっても他人事ではない「中国スパイ」の脅威。フィリピン元市長の「なりすまし事件」から考える

  • どうする学校?どうなの保護者?

    【変化するPTA】学校に頼らない「PTA会費」の集め方はなぜ大事? 保護者以外からも“寄付”が可能に

  • ヒナタカの雑食系映画論

    『きみの色』がもっと尊くなる5つのポイント。あえてストレスを避けた「選択を肯定する物語」である理由

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    日欧の「給食指導」比べてみたら……日本は「周りに迷惑をかけない食育」になっていないか?