超人気漫画『SPY×FAMILY』はミュージカルとの相性がすごい!? シルヴィア役・朝夏まなとの「再現度」は…

超人気コミック『SPY×FAMILY』がミュージカル化! 都内で行われた製作発表会見に豪華キャストが集結しました。開口一番「こんにちは、あるいはこんばんは」との決まり文句で爆笑を誘った朝夏まなとさんに、演じるシルヴィア・シャーウッド役について話を聞きました。

12月7日、都内でミュージカル『SPY×FAMILY』製作発表会見が行われました。


近年、漫画やアニメ、ゲームの舞台化が活発化する中で、“演劇の聖地”こと帝国劇場でも2022年3月に『千と千尋の神隠し』舞台版を上演。大きな注目を集めましたが、今回は最新の人気漫画『SPY×FAMILY』を、ミュージカルとして上演するというのが話題です。

ロイド・フォージャー役・森崎ウィンさん/鈴木拡樹さんら豪華キャストが登壇したミュージカル『SPY×FAMILY』製作発表会見にて

“いったいどんなことになるんだろう”という期待感の中、会場にはロイド・フォージャー役の森崎ウィンさん、鈴木拡樹さんら、豪華キャストが登壇。「新しい景色を見せてくれる」と脚本・演出のG2さんが高揚するほどの顔ぶれの中で、開口一番「こんにちは、あるいはこんばんは」と決まり文句で爆笑を誘っていたのが、シルヴィア・シャーウッド役の朝夏まなとさんです。

 

『SPY×FAMILY』とミュージカルの相性は?

宝塚歌劇団・宙組の元トップスターで、退団後も『マイ・フェア・レディ』等、多数の舞台で主演を務める朝夏さん。日本における“漫画が原作のミュージカル”の元祖ともいえる『ベルサイユのばら』にアンドレ、フェルゼン、ジェロ―デル役等で出演経験のある彼女ならではの視点から、『SPY×FAMILY』とミュージカルの意外な相性の良さについて、うかがいました。
 
朝夏まなと | 佐賀県出身。2002年に宝塚歌劇団に入団し、2015年宙組トップスターに就任。代表作に『TOP HAT』『王家に捧ぐ歌』『エリザベート』等。2017年に退団後、『マイ・フェア・レディ』『オン・ユア・フィート!』『笑う男』『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト』『ローマの休日』『モダン・ミリー』等の舞台で活躍している。スタイリスト/飯嶋久美子、ヘアメイク/根津しずえ

「私自身、『SPY×FAMILY』はとても人気のある作品だと聞いて原作を読ませていただき、たちまち大ファンになりました。何といってもテンポ感が素晴らしく、スピーディーなところはすごくスピーディーですし、間や沈黙も生きていて、緩急があるんです。人間が3次元で演じているさまが自然と脳内にあらわれてきて、これは舞台化されたらさらに面白く表現されるのかもしれない! と思いました」
 

全ての漫画が舞台化に向いているわけではない中で、テンポよく展開し、緩急も巧みな本作は、2~3時間で描き切らなければいけない舞台に合う、というわけです。
 

「もう一つ、キャラクターの豊富さ、面白さも舞台では重要ですが、その点でも個性的なキャラクターぞろいの本作はぴったりですよね。中でも、主役のロイドが一番“完璧な人”というのが面白いです。優秀なスパイだけどどこか抜けている……という(笑)」
 

さらに決定的なのが、『SPY×FAMILY』では主人公たちが互いに素性を隠しているため、モノローグ(独白)が多いという点。
 

「ミュージカルでは、登場人物が心の声を歌で語りますよね。モノローグがたくさんあって、それらをそのまま歌に変換し得るという点で、『SPY×FAMILY』はとてもミュージカル化に適した漫画かもしれません」
 

製作発表会見では原作があまりに人気作であるため、出演の喜びとともに緊張の声もいくつか聞かれましたが、原作イメージへの配慮は、朝夏さんもシルヴィア役の宣伝ビジュアル撮影の段階から感じてきたそう。

「撮影では、髪の巻き方をこれくらいの緩さにする、というオーダーがあって、原作のビジュアル・イメージが大切にされているのだな、と感じました。漫画を見て、下まつげをつけてみたりもしました」
 

>シルヴィアの再現度高めビジュアルを確認
 

国民的漫画を舞台化するプレッシャーは?

もっとも、朝夏さんは宝塚時代、『ベルサイユのばら』で3役以上を演じ、“国民的漫画”を舞台化するプレッシャーには慣れているとも言えます。


「有名な漫画であるということに加えて、宝塚では歴代の先輩方が演じてこられた役ということもあって、アンドレにしてもフェルゼンにしても、キャラクターのイメージはかっちり固まっていました。プレッシャーは確かにありましたが、一方で宝塚では“自分らしさをいかに出すか”ということもテーマでしたので、“型”を踏襲しつつ、自分が感じたことを加えるということも意識していました。


例えばフェルゼンは、オスカルに対して一途なアンドレに比べると発言にぶれのある、優柔不断な人物という見方もありますが、私の中では、めまぐるしく変わっていく状況の中で、その時、その時を誠実に生きていたという解釈を芯としていました」
 

自分なりの工夫を加えることで、プレッシャーを“演じ甲斐”に転換してきた朝夏さん。『SPY×FAMILY』で演じるロイドの上官シルヴィア・シャーウッド役は、“鋼鉄の淑女”の異名を持つ上司という設定ゆえ、原作ではいたってクールですが、製作発表会見では演出のG2さんに「私にもアクション・シーンを!」と直訴する一幕もありました。

「蹴りとかあったら、面白くないですか?(笑) 一蹴りで相手が発言できなくなるくらい……5メートルくらい跳んでいっちゃうのもいいかもしれません(笑)。
 

アクションがどうなるかはさておき、今回はミュージカルなので、歌ったり踊ったりという場面はあるような気がします。このキャラクターならこういう動きをするだろうなと想像力を働かせながら、役のイメージの範疇で楽しく役を作っていけたらと思っています」
 

主人公の1人、アーニャ・フォージャー(キャスティングは近日発表予定)は子どもということもあり、今回は劇場に家族連れの姿も多そうです。
 

「(文化庁の子ども招待事業で)これまでも『マイ・フェア・レディ』などでたくさん子どもを(客席に)お迎えしていますが、子どもの笑い声が響くと“伝わっているんだな、楽しんでもらえているんだな”と思えて、とてもうれしかったですね。子どもたちが笑ってくれれば本物、と思ってやっていました。
 

こういう作品を帝劇で上演するというのはとても面白いと思うので、ミュージカル・ファンの方はもちろん、これまでミュージカルを観たことがなかった方にも、足を運んでいただけたら。大勢のキャストがエネルギッシュに演じているのを観て“ミュージカルって面白いな、また観たいな”と思っていただけたらうれしいですね。原作のコアなファンにも満足していただけるよう、難しさもあると思いますが、頑張っていきたいです!」
 

>ミュージカル版のPVもう公開、話題に!
 

ミュージカル『SPY×FAMILY』製作:東宝 (C)遠藤達哉/集英社

<公演情報>
ミュージカル『SPY×FAMILY』2023年3月8~29日=帝国劇場、4月11~16日=兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホール、5月3~21日=博多座
 

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