「かまぼこ」は元々「ちくわ」だった!? 人に教えたくなる「かまぼこの豆知識」

11月15日はかまぼこの日! かまぼこのルーツやちくわとの違いなど、人に教えたくなる「かまぼこの豆知識」

11月15日はかまぼこの日!


「かまぼこ」が登場する最古の文献が1115年に開かれた祝宴料理を描いたものだったことから、その年号「1115」にちなんで制定されました。


今回は、かまぼこのルーツやちくわとの違いなど、人に教えたくなる「かまぼこの豆知識」を紹介します!
 

画像出典:いらすとや

 

かまぼこは元々ちくわだった!?

蒲鉾(かまぼこ)とは、広い意味では魚肉のすり身を成形して加熱した食品の総称ですが、中でも杉などの小板に盛り付けて蒸した「蒸板蒲鉾」を指すのが一般的です。


しかし、上述の文献に残る最古のかまぼこは、魚のすり身を竹の棒に貼り付けて焼いたもの。現在の竹輪(ちくわ)のような形をしていました。


そもそも「蒲鉾」という名前も、竹の棒に貼り付けた形が、植物の蒲の穂(鉾先)に似ていることから名付けられたものです。


それが室町時代ごろになって、竹の棒に付けて焼くものだけではなく、板に付けて蒸すものも登場しました。


それらを呼び分けるために、そもそもの竹の棒に付ける方は、切り口が竹の輪に似ていることから「竹輪蒲鉾」、蒸す方は板に付けることから「蒸板蒲鉾」と呼ぶようになりました。


それが略されて、前者が「竹輪(ちくわ)」、後者が「蒲鉾(かまぼこ)」と呼ばれるようになり、今日に至っています。

 

「チーかま」を名乗れるのは1社だけ

チーかまとは、その名の通りチーズ入りのかまぼこのことですが、登録商標だということはご存じでしょうか。


食品加工メーカー丸善の開発研究員である村上清さんが、ドイツのチーズ入りソーセージにヒントを得て考案。1970年から販売しています。


学校給食に採用されて市場にも広がったことで、他社からも類似商品が発売。今では一般名称化してはいますが、実は「チーかま」を名乗れるのは丸善だけ。商品パッケージでもアピールされています。

 

カニカマは戦後日本の食品三大発明の1つ

カニカマとは、風味・食感・色・形を蟹の身に似せて作ったかまぼこのこと。


蟹にそっくりですが、主な原料はスケトウダラ。一部の高級志向の商品を除いて、実際に蟹肉は入っていません。


発祥は諸説ありますが、1079年代前半、日本の蒲鉾業者によって開発されて欧米諸国にも普及。カリフォルニアロールなどにも使われており、海外の寿司バーでは「crab」だと蟹で、「kani」だとカニカマを指す場合もあるんだとか。


世界での消費量は年間で約50万トン。即席めんやレトルトカレーに並ぶ「戦後日本の食品三大発明」と呼ばれるほどの市場を獲得しています。


ちくわからカニカマまで、幅広いかまぼこの世界。この機会に食べてみてはいかがでしょうか。


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