老猫の自宅ケアでおすすめは「温活」
――老猫の健康には、リラックスが欠かせないということですね。では、老猫の元気をアシストする自宅ケアとは、どのようなものがありますか?
北野獣医師:私がおすすめするのは「温活」です。老猫は、筋肉量が落ちて痩せているため、体が冷えていることが多いです。温活をして、体を温めてあげることで、血流がよくなり、体の組織や細胞に栄養と酸素が運ばれ、内臓の働きもよくなります。
――身体を温めると、ポカポカして気持ちよいですよね。温活には、具体的にどんなものがありますか。
北野獣医師:温活にもいろいろありますが、もぐさを使った「温灸」は体の芯から温まります。
他には「こんにゃく湿布」といって、こんにゃくを20分ぐらい熱湯でゆで、タオルにくるんで体に当てる方法もあります。
少し手間がかかりますから、「湯たんぽ」や「ホットタオル」「あずきカイロ」で温めてあげるというのでもよいです。
――部屋を暖かく保つだけではダメなんでしょうか。
北野獣医師:部屋全体を暖かく保つということは大事です。しかし、老猫の健康を考えるなら、体を直に温めてあげることがより有効です。
まとめ
10月13日は「ペットの健康診断の日」でした。「10(獣)1(医)3(さん)」と読む語呂合わせがもとになっています。老猫の健康寿命を延ばすために、「定期健康診断」「自宅での健康チェック」「温活」を始めてみてはどうでしょう。
北野昭子獣医師プロフィール
北里大学獣医畜産学部卒業、動物病院で約20年勤務後、「老犬元氣クリニック」を設立。エネルギー療法、温活、リハビリ、自然療法で“自己治癒力”を高める治療を行うことで、痛みや症状を緩和します。ワンちゃん、ネコちゃんの体に負担とならない優しい治療、心地よい治療がモットーです。
獣医鍼灸学卒後教育プログラム修了
第2回犬の理学療法コース(メルボルン開催)修了
比較統合医療学会会員
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