8月5日は世界ビールデー!
2007年にアメリカ・カリフォルニア州サンタクルーズでスタート。現在では80カ国、6大陸にまたがる世界的なイベントに。
2012年からは、週末に向けて思い切りビールを飲めるよう「8月の第1金曜日」に変更されましたが、くしくも今年は開始当初と同じ8月5日が第1金曜となっています。
今回は「ビール」と「発泡酒」の違いなど、「違いの分かる人」になれるビール用語をご紹介します!
「ビール」と「発泡酒」の違い
現在の酒税法において、ビールは「水とホップと麦芽を原料として発酵させたもの、およびそれに副原料を加えたもので麦芽比率が50%以上」とされています。
麦芽比率とは、水とホップを除いた麦芽の割合。また、副原料は米やトウモロコシなど使用できるものが決まっていて、かつ麦芽の重量比も5%まで。
麦芽比率が50%以下のもの、あるいは副原料の麦芽に対する重量比が5%以上のものが「発泡酒」です。
ただ、ややこしいのは、酒税法において税金が変わるのは麦芽比率で、副原料の重量比ではないこと。
つまり、麦芽比率が50%以上でも副原料が5%以上だと表記上は「発泡酒」となりますが、酒税はビールと同じだけかかります。
「安くない発泡酒もある」ということなので、お買い求めの際はご注意ください。
「エール」と「ラガー」の違い
世界中のビールには様々なものがありますが、発酵方法の違いでエール系、ラガー系、その他の3つに分類できます。
エールとは、麦汁の上に浮き上がるエール酵母(上面発酵酵母)を使って、20℃前後の常温で短期間に発酵させるもの。フルーティな香りと深い味わいが特徴です。
一方のラガーは、タンクの底に沈殿するラガー酵母(下面発酵酵母)を使って、5℃前後の低温で長期間に発酵させるもの。すっきりとした飲みやすさと喉越しが特徴です。
また、その他としては、野生酵母で発酵させるもの。ベルギーの「ランビック」などで、ワイルドな香りと強い酸味が特徴です。
19世紀ごろまでは醸造が容易なエールの方が主流でしたが、冷却機などの設備が整ったことで、低温で雑菌が繁殖しづらく大量生産にも向いているラガーが爆発的に普及。
現在では、世界のビール生産量の大部分がラガーになっています。
「地ビール」と「クラフトビール」の違い
地ビールとは、1994年の酒税法改正によって全国に誕生した、地域密着で小規模な醸造所が作る個性的なビールのこと。
最盛期は300社を超える一大ブームとなりましたが、町おこしが目的の「お土産品」として作られた低品質なものも多く、値段の安い発泡酒の影響もあって次第に沈静化しました。
しかし、一部の醸造所はその後も技術を蓄積して高品質なビールを作り続け、2000年代に入ってネット販売を中心に成長し、第2次ブームとなりました。
この第2次ブームのころから、アメリカにおいて小規模なビール醸造所による伝統に革新を盛り込んだビールを意味する「クラフトビール」という名前で呼ばれるようになりました。
現在では大手ビール会社もクラフトビール業界に参入しているため、必ずしも小規模な醸造所が作るものとは限らなくなっています。
暑い夏は、やっぱりビール。この機会に、ぜひ2杯目はいつもの違う銘柄も楽しんでみてはいかがでしょうか。
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