お茶の国・駿河のお茶の楽しみ方がすごい! 茶畑テラスにお茶カフェ、かき氷……未知なるお茶の世界を体験してきた

駿河と呼ばれる静岡県中部地方は、お茶の生産量や消費量が日本トップクラス。お茶の国・駿河に来れば楽しみ方の多彩さに驚くはず! お茶をテーマにした駿河の旅をレポートします。

飲めばハマる! 注目の「和紅茶」とは

GREEN ∞ CAFE(グリーンエイトカフェ)
GREEN ∞ CAFE「和紅茶ストレート」(550円)と「ロイヤルミルクティープリン」(385円※土日限定・テラス限定)

今回の旅でハマったのが和紅茶です。「和紅茶」とは、 日本産の紅茶のこと。そもそも紅茶と緑茶の原料は同じチャノキの葉。違いは茶葉に含まれる酸化酵素の働きをどれくらい抑えるか。発酵させないのが緑茶、発酵させると紅茶、半発酵ならウーロン茶です。
 

和紅茶にとくに力を入れているお茶カフェ兼直売所の「GREEN ∞ CAFE(グリーンエイトカフェ)」(静岡市)の代表である北条広樹さんは「和紅茶は海外産の紅茶に比べるとやわらかく、甘味がありつつもさっぱりしているのが特徴。ストレートでも苦くないので子どもでも飲みやすいですし、料理にも合わせやすいんです」と説明します。
 

実際に飲んでみると、渋み・苦みがなくマイルドですっきりした味わい。発酵や乾燥工程などをきっちり管理することで理想の味をつくりあげているそうです。ちなみにこのカフェにも予約制の茶畑テラスがあります。

グリーンエイトカフェ
「GREEN ∞ CAFE」のテラス。取材時は刈り込み中でしたが、秋の収穫時にはこんな風景になる予定

 

受け継がれて進化する徳川文化!お茶染め

茶染め
お茶で染めるというと、煎茶の緑色やほうじ茶の茶色を想像しますが、なんともおしゃれなニュアンスカラー!

最後は食べる以外のお茶の活用方法。なんとお茶が染物にも使われています。徳川家康によって駿府城が築かれ、城下町文化が花開いた駿河には、「駿河和染」という伝統工芸があります。「駿河和染」の技術をもとにお茶を使った染物を手がけているのは、鷲巣染物店5代目の染色家、鷲巣恭一郎さん。
 

独特の色味はお茶の化学反応を利用したもの。鉄を少し混ぜることでグレーに変化させた色をベースに、抜染という技法で、型紙を使って柄模様をつけています。柄模様の部分は、糊とチタンを混ぜることでイエローにしています。
 

鷲巣さんの工房は駿河の伝統工芸を体験できる施設「駿河の工房 匠宿」(静岡市)内にあり、型染の体験やショップで買い物もできます。

5代目の染色家、鷲巣恭一郎さん
染料に使うお茶は、製造工程で取り除かれる浮葉(フワ)や毛葉(ケバ)と呼ばれる部分を活用
湯呑で一服……というステレオタイプの日本茶のイメージを持って出かけると、目からウロコの連続。駿河のお茶の世界は予想以上の発見とおいしさにあふれていました。



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【関連リンク】
・VISIT SURUGA - 日本一のお茶どころ、 SURUGAのお茶を巡る旅へ。

 
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