パナソニックは、今夏のエアコン節電状況について調査。その結果、86%が政府の節電要請を認識し「節電したい」と回答するも、多くの人が節電方法を誤解していることが分かりました。
エアコン「28℃」は「設定温度」ではなく「室温」
政府の節電要請で定めるエアコンの「28℃」について「何の設定だと思いますか?」と聞いたところ、最も多かったのは「エアコンの設定温度」(78%)。次いで「室内温度」(9%)、「エアコンの設定温度と室内温度の両方」(8%)となりました。
同社によると「28℃」はあくまでも室温の話。室温28℃の指針を掲げる環境省のクールビズのWebサイトでも「『室温28℃』は冷房の設定温度のことではありません」と明記されており、「冷房の設定温度を28℃にしても、室内が必ずしも28℃になるとは限りません。そういう場合は、設定温度を下げることも考えられます」とのことです。
エアコンの風量設定「自動」と「微風」、消費電力が少ないのは「自動」
エアコンの風量設定について、「自動」と「微風」で消費電力が少ないのは「自動」と正しく回答できたのは約6割(59%)。残りの約4割は誤解していることが分かりました。
同社の独自調査では、「微風」は「自動」に比べて設定温度に到達するまでの消費電力が20%高く、時間が6.4分長いとの結果が出ました。※稼働開始時外気温/室温30℃以上、設定温度26℃冷房時
一見節電につながりそうな「微風」ですが、人が調整するよりも賢く室温をコントロールしてくれる「自動」を積極的に活用するのがおすすめとのことです。
30℃程度までなら「つけっぱなし運転」よりも「こまめに消す」ほうが電気代の節約に!?
エアコンは、こまめにオフにするより「つけっぱなし運転」のほうが節約になると言われています。これは、室内の温度が高いときにエアコンの運転をオンにすると、部屋を急速に冷やすために多くのパワーが必要になるためです。
いったん室内を適温にすればつけっぱなしでも少ない消費電力でキープできますが、外出の度に運転をオフにしていては室温が外気温からの熱を受けて高温になるため、帰宅してオンするたびに「強運転」となってしまい、消費電力が増えてしまいます。
・外気温によって使い分けることで節電に
同社によると、冷房使用時において、住宅の断熱性、室内熱負荷などの環境によるものの、外気温が35℃以上の“猛暑日”のような場合は、室温が上昇しやすいため、「つけっぱなし」運転がお得ですが、30℃程度までであれば、室内温度がそこまで上がらないため「こまめに消す」運転のほうが電気代の節約につながるのだそうです。
なお、このシミュレーション結果は断熱性の高い住宅を想定。実際の電気代は、住宅の断熱性能やエアコンの設置環境等の使用条件によって異なるとのことです。
できれば実践したい! エアコン節電術
そのほか同社ではエアコンの冷房効率を上げる方法、節約術として「フィルター掃除」「扇風機やサーキュレーターを併用し、冷気のムラをなくす」「部屋の中に直射日光が入らないようにする」「エアコンの室外機の周りに物を置いたり、囲ったりしない」「古いエアコンなら買い替える」などを紹介しています。
調査は6月22~23日、インターネット上で実施。20~60代の男女550人を対象としたものです。
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