楽天グループは6月22日、生活用品、食品、衣料品、書籍、音楽など幅広いジャンルにおいて、今夏の消費動向をもとにした「楽天グループ 2022 夏のトレンド予測」を発表しました。
今回の発表は、「楽天市場」「楽天ブックス」「楽天トラベル」「Rakuten Music」「楽天ママ割」における流通額やユーザーの利用状況をもとに、物販、旅行・レジャー、エンタメ、ファミリーの4カテゴリで2022年夏に注目のキーワードを選出したもの。エンタメ部門では、楽天グループの提供する定額制音楽配信サービス「Rakuten Music」のデータをもとに、ネクストブレイクアーティストとして3組が選出されました。
注目の3組とはどんなアーティストなのでしょうか。昨今の音楽業界の“変化”について語った、楽天グループ担当者のコメントとともに紹介します。
Chilli Beans.
Chilli Beans.は、Moto(Vo)、Maika(Ba&Vo)、Lily(Gt&Vo)により2019年に結成された3人組バンド。一度聴いたら耳に残る、ロックと次世代のサウンドが融合したボーカルセンスとメロディが魅力のネオガレージスタイルを特徴としています。あいみょんやマカロニえんぴつのメンバー・はっとりなど、有名アーティストからも注目を集める存在です。
2022年4月にリリースした楽曲「マイボーイ」は、2022年度のドラマ主題歌に決定。リリース週のユニーク再生者数は、2021年8月にリリースした「lemonade」を約3.7倍上回りました。
Chilli Beans.は7月に初のフルアルバム「Chili Beans.」のリリースを、8月に大型フェスへの出演を予定しています。今後のさらなる活躍に期待が高まりますね。
めいちゃん
めいちゃんは2011年に動画サイトに初投稿をして以来、天真爛漫なキャラクターと超実力派な歌唱力で人気を誇るアーティストです。2022年1月には、東京国際フォーラムを皮切りに全国ホールツアーを開催。全公演チケットが完売となるなど注目を集めました。
2020年に発売された初の全曲オリジナルアルバム「大迷惑」の、ホールツアー開催月である2022年1月における総再生回数は、リリース月に比べて32倍に伸長。ノエビアスタジアム神戸でライブ配信を開催した5月には36倍になり、急激な人気の拡大が見て取れます。
また、2022年5月にはニューアルバム『Humor』のリリースと、初の単独・日本武道館公演の開催を発表。この発表週には、同月にリリースした楽曲『ラナ』の再生回数が前週に比べて19倍になりました。今後、さらに注目すべきアーティストと言えそうです。
BE:FIRST
BE:FIRSTはSKY-HI率いるBMSGに所属する、SOTA、SHUNTO、MANATO、RYUHEI、JUNON、RYOKI、LEOの7人組ダンス&ボーカルユニット。それぞれが歌・ダンス・ラップに対して高いクオリティとポテンシャルを持っていると同時に、作詞・作曲・振付に発揮される音楽的感度の高さ、そして七者七様の個性を持った華やかさが魅力です。
朝の情報番組内のドラマ主題歌にもなった「Bye-Good-Bye」は、リリース週の総再生回数が前作「Brave Generation」を約8.8倍上回る大ヒットに。楽天グループの提供する定額制音楽聴き放題サービス「Rakuten Music」内のウィークリーランキングでも、5週連続1位を獲得しました。
9月からは、BE:FIRST初の全国17都市25公演を巡るホールツアーも開催決定。今後の活躍に期待が高まりますね。
人気の裏には、音楽業界の「ある変化」が?
楽天グループによる今回の発表では、3組のネクストアーティストが選出されました。いずれのアーティストも総再生回数やユニーク再生者数を大きく伸ばしたとのことですが、その人気の裏には、音楽業界の「変化」が隠れているのかもしれません。
「再生数上昇の背景には、『定額制配信サービス』や『配信ライブ』の普及があるのではないか」と、楽天グループ Rakuten Music マーケティング担当の服部恒さんは言います。
「多くの人が何らかのサブスクリプションサービスに加入している。『パッケージでのリリース』以上に、ニュースと再生数のつながりが密接になっていると感じる」(服部さん)
CDやレコードといった「パッケージ」を購入するには、お店に向かう、ネットで注文するといったことが必要になります。ですがサブスクリプションサービスであれば、手元のアプリで気になる楽曲をすぐに聴くことができます。今後は、情報発信の質がアーティストの人気を強く左右する……そう考えることもできるかもしれません。
また、「こういった状況の中で、音楽市場にさまざまな分野から参入があると感じる」と服部さんは話します。今回ネクストブレイクアーティストに選出された『めいちゃん』の存在は、「動画投稿サイトで活躍している方が音楽活動を始めるなど、色々なところから著名な方が入ってきている」(服部さん)という状況をまさに表しているとも言えそうです。
最後に服部さんは「2次創作などをはじめ、さまざまなサービス上でクリエイティブな活動が活発になっている。『音楽をやること』と『音楽を発表すること』がより強くクロスしてきたように感じるので、レコード会社やレーベルだけじゃないところからも引き上げられるよう努力していきたい」と話しました。
今後も新たな才能が次々に登場し、人気を集めそうな音楽業界。ますます目が離せませんね!
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