ネット上で白熱する「ギターソロ飛ばす問題」に決着? 気になるギターソロについて、Z世代へのインターネット調査が行われ、意外な結果が明らかになりました。
 

「ギターソロ飛ばす問題」とは? 発端となったツイート主の見解

そもそも「ギターソロ飛ばす問題」とは何かをおさらいしておきましょう。発端は以下のツイートでした。
 


「サブスクで、ギターソロが始まるとスキップする若者多い」というツイート主の高野寛氏はミュージシャン、音楽プロデューサーと同時に京都精華大学ポピュラーカルチャー学部の特任教員も務め、Z世代の音楽リスナーについてリアルな状況を目の当たりにしている1人。

後に自身のnoteで「ギターソロが苦手な子もいるし、ギターが大好きな子もいる」と前置きした上で、引用RT先の内容を踏まえ「サブスクが主流のアメリカでグラミー賞ロック部門のギターソロが絶滅しかかっているのは、ギターを好まない若い人たちが増えているかららしい」と見解を述べています。
 
冒頭のツイートが大きく拡散され、Twitterのトレンドに「ギターソロ」が入ると、マーティ・フリードマンや常田大希(King Gnu)、岸田繁(くるり)ら数多くのミュージシャンもこの話題に反応。その多くはギターソロの素晴らしさを説くものでした。
 

「前奏は5秒」約30年間でイントロの長さはたったの4分の1に

ギターソロが敬遠されることの背景には、近年のヒット曲の作り方が変化の一途をたどっていることが原因にありそうです。

一発で覚えられ、口コミを通じて拡散されるためには短く、かつ歌詞(とも言えぬほどのキャッチフレーズ)が必須。こうなると、ギターソロの入る余地はなさそうです。
 
実際に、2021年の「Billboard JAPAN HOT 100 of the Year 2021」の上位10位以内にギターソロが含まれる楽曲数は1曲もなく、20位以内まで広げるとAwesome City Clubの『勿忘』、Official髭男dismの『Cry Baby』など4曲がランクインと、ギターソロが含まれる楽曲の方が少数派です。
 
さらに顕著な変化は、前奏のカットです。NexToneの代表取締役である荒川祐二氏は、アメリカの大学院生が行った研究結果を用いて以下のように説明しています。

米オハイオ州立大学の大学院生であるユベイル・ゴバンは、1986年から2015年までのビルボードチャートのトップ10に入った曲について、年代ごとの曲の構成や要素、タイトルなどの変化を分析して見せた。それによれば、1980年代はイントロが平均で約20秒だったのが、2010年代においては約5秒にまで短くなっているという。※

このように、近年のヒット曲は、ギターソロだけでなく、イントロ(曲の冒頭からボーカルの歌い出しまでの前奏部分)にも変化が表れています。

※出典:インターネット白書2020 [vol.24]  5Gの先にある世界/インプレスR&D 2020年
音楽配信サービスの動向』(著:荒川祐二)の31ページより引用
 

 意外? 間奏なら9割がギターソロを飛ばさない。しかしイントロは……

出典:シェアクリエイト(プレスリリース

 

では、25歳以下の「Z世代」と呼ばれる若者は本当にギターソロをスキップしているのでしょうか?
 
音楽メディア「弾き語りすとLABO」を運営するシェアクリエイトが2022年5月8~9日の期間、25歳以下の男女120人に行った調査によると、間奏のギターソロを「飛ばす」という回答は全体の10.8%で、なんと9割近くの人が「ギターソロを聴く」と回答しています。
 
一方、イントロのギターソロについては「聴く」が60.8%に激減し、4割近くの37.5%の人が「聴かずに次の曲に行く」と回答しています。
 
ギターソロの印象については「ライブで盛り上がったときのことを思い出す」など好意的な回答が多かったようです。
 

Twitterでは「#ギターソロ」まつりが続く

ところで、Twitter上では2022年5月12日時点でも「#ギターソロ」でたくさんの動画が投稿されており、その投稿をまとめるだけで最強のギターソロメドレーが作れそうです。常田大希(King Gnu)をはじめ、岸田繁(くるり)、川谷絵音(ゲスの極み乙女。他)、みきとPなど、数多くの著名ミュージシャンが自身の演奏動画やおすすめ曲をツイートしています。
 
▽常田大希(King Gnu)
 
▽岸田繁(くるり)
 
▽川谷絵音(ゲスの極み乙女。、indigo la End 他)
 
▽みきとP
 

いかがだったでしょうか。あなたのお気に入りのギターソロは見つかりましたか?「#ギターソロ」投稿をきっかけに、ギターに限らずかっこいい前奏や間奏の曲を探してみてくださいね。
 

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