がん医療の質の向上とがん予防の推進などを目的に、厚生労働省が2016年から毎年実施している「全国がん登録」。2022年5月に発表された調査結果によると、2019年に新たに乳がんと診断された患者の総数は全国で9万7812例。男女別では女性が9万7142例、男性は670例でした。
今回はその調査結果をもとに、乳がんの罹患率が高い都道府県を紹介します。
2019年の乳がん罹患率トップは「沖縄県」
「全国がん登録」(2019年調査)の結果によると、乳がんの人口10万人当たりの年齢調整罹患率(※)が高い都道府県TOP3は次の通りでした。
※年齢調整罹患率:がんは高齢なるとより罹患率が高まるため、年齢構成が異なる都道府県同士を比較する際に用いる値。集団全体の罹患率を、基準となる集団の年齢構成に合わせて調整したもの
1位:沖縄 57.2(前年7位:4.1ポイント増)
2位:東京 56.6(前年1位:1.1ポイント増)
3位:北海道 56.6(前年8位:3.7ポイント増)
1位は沖縄県。全国の人口10万人当たりの罹患率が51.4なのに対して57.2という結果に。調査を開始した2016年で10位(54.4)、17年で4位(55.2)、18年で7位(53.1)といずれもやや高い傾向があるようです。
また2位の東京も2017年の調査で3位(55.4)、18年に1位(55.5)となるなど高い水準が続いています。
逆に乳がん罹患率が最も低い都道府県は福井で10万人当たり41.1、続いて滋賀(43.1)、島根(43.8)。これら3県も例年罹患率が低い傾向があり、乳がんのリスクと地域性には何らかの関係がありそうです。
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