サクサクした口当たりとほのかな甘さが味わい深い「パイ菓子」。菓子メーカー各社はもちろん、大手コンビニ各社でもオリジナルの「パイ菓子」を販売しています。その形態やフレーバーはさまざまですが、自分にピッタリの一品を見つけたいものです。
今回は、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンの「パイ菓子」をそれぞれ実食。各商品の特徴や味を調査してみました。
【セブン-イレブン】「チョコを包んで焼いたひとくちパイ」 100円(税別)
最初に、セブン-イレブンの「チョコを包んで焼いたひとくちパイ」 100円(税別)を見ていきます。本商品の主なスペックは下記になります。
内容量:42g
1袋当たりエネルギー:233kcal
タンパク質:2.6g
脂質:14.2g
炭水化物:23.7g
糖質:22.3g
食物繊維:1.4g
食塩相当量:0.32g
1袋100円というコストパフォーマンスの良さにまず惹かれますが、その味もかなり繊細なものでした。パイ1個がひと口で食べられるよう配慮された程よいサイズ感で、このやや小さめのパイの中に、チョコレート、ココア、ヘーゼルナッツなどが入っています。
いただいてみるとサクッとした食感の後、パイの中にチョコレートが口の中で溶け、後半でヘーゼルナッツやココアの香ばしさが口の中に広がっていきます。パイ生地の上にある焼き塩が、甘さを引き立ててくれ、ヤミツキ感もあります。
作っているのは、パイ菓子の定番「源氏パイ」などを出している三立製菓。あくまでも想像ですが、同社がセブン-イレブン用に、渾身(こんしん)の一品として開発したのではないかと思います。小腹が空いた際、移動中のお供としてオススメしたいパイ菓子です。
【ファミリーマート】「バターの芳醇な香りご褒美バターパイ」 156円(税別)
続いて、ファミリーマートの「バターの芳醇な香りご褒美バターパイ」 156円(税別)を見ていきましょう。本商品の主なスペックは下記になります。
内容量:1枚当たり(標準6.6g)
1枚当たりエネルギー:38kcal
タンパク質:0.4g
脂質:2.3g
炭水化物:3.9g
糖質:3.8g
食物繊維:0.1g
食塩相当量:0.034g
1パッケージの中に個包装で7袋のパイが入っている商品で、単純計算すると、1個約22円。この価格をどう感じるかは人によって異なると思いますが、手軽に買えて、さらにおいしいのであれば十分お得な価格ではなかろうかと、筆者は思います。
使われているのは小麦粉、砂糖、バターと極めてシンプル。パイ全体に砂糖がコーティングされており、まさにパイ菓子の王道「ホームパイ」に似た印象です。口にしても、サクっとした食感と、バター、砂糖のほのかな甘さは、まさしく「ホームパイ」そのもの。
「これは一体……」と、裏面を見ると、製造しているのはなんと「ホームパイ」の販売元・不二家でした。ある程度の仕様変更をしている可能性はありますが、「ホームパイ」を踏襲したOEM商品という認識で間違いなさそうです。
しかし、改めて不二家のパイ菓子のおいしさを本商品で再認識したことも事実。どこか懐かしく、優しい口当たりのパイは、老若男女誰もが好きな味わいでした。個包装なので、持ち歩きしやすい点も良いですね。
【ローソン】「アップルパイ」 362円(税別)
最後に、ローソンの「アップルパイ」 362円(税別)を見ていきましょう。主なスペックは下記になります。
内容量:104 g(2個) 52g(1個)
1個当たりエネルギー:155kcal
タンパク質:1.6g
脂質:7.3g
炭水化物:21.4g
糖質:20.0g
食物繊維:1.4g
食塩相当量:0.1g
ローソンで「パイ菓子」を探したところ、どの店に行っても置いていませんでした。その代わり、オリジナルの冷凍パイを展開しており、何らかの理由で独自路線を走っているようにも感じられました。
冷凍食品ではありますが、冷凍庫から取り出してすぐにいただける扱いやすい商品で、仮に凍らせすぎて硬く感じられる場合は、冷蔵庫で10分ほどを目安に解凍すると良いようです。電子レンジでの加熱には対応していないので、この点は要注意です。
さて、肝心の中身はりんごブレザーブ、カスタードクリーム、シナモン粉末などが入っています。ブレザーブとは、果実や果肉の形が残っているものを指し、このことから本格スイーツに近い味わいを楽しめそうで期待感が膨らみます。
実際にいただいてみると、サクサクというよりしっとりとしたパイ生地の優しい食感が印象的。さらにりんごブレザーブのシャキッとした食感、カスタードクリームのまろやかな食感が合わさり、ぜいたくな口当たりです。
肝心の味は、りんごブレザーブの酸味、ほのかな甘さ、カスタードクリームの甘さを、シナモン粉末が引き立たせるようで、これがまた美味。本格的なパイスイーツを目指した一品のように感じました。午後のおやつなどで、乾燥の「パイ菓子」から数ランクもアップしたものをいただきたい際には持ってこいの一品です。
【まとめ】コンビニ各社の「パイ菓子」は、3社とも方向性が全く違う!
セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンそれぞれの「パイ菓子」をいただきましたが、各社とも目指すところが全く違うように思いました。買いやすくこだわった味を目指したセブン-イレブン。多くの人が慣れ親しんだ不二家の「ホームパイ」を踏襲するファミリーマート。そして、他社の「パイ菓子」とは一線を画し、独自の「冷凍パイ」を展開するローソン。
いずれもおいしいパイばかりでしたが、どれを選ぶべきかは、人それぞれのニーズによって大きく異なるようです。あなたならどの「パイ菓子」をチョイスされるでしょうか。本記事をご参考に、ぜひ好みの一品をチョイスしてくださいね!
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