最近よく耳にする「カタカナスシ」とは? 先駆けとなった銀座のお店にコンセプトを聞いた

ジワジワとブームの兆しとなっている「カタカナスシ」と呼ばれる創作寿司店。その定義・傾向を紹介しながら、先駆け的存在となった銀座のお店「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」にコンセプトを聞きました。

2021年あたりから「カタカナスシ」というワードをよく目にするようになりました。和食の代表「寿司」の味をベースにしながらも、セオリーにはこだわらず「カタカナ」「横文字」によって寿司店またはブランド展開しているものを指します。
 

「カタカナスシ」のスタイルはさまざまで、まだブーム初期段階であることから、ひとくくりに語ることは難しいと言われています。ただ、コロナ禍などの影響で苦渋を味わう外食産業の中で、数少ない明るいニュースではあります。
 

「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」の「カタカナスシ」


今回はこの「カタカナスシ」の定義を考察しながら、その先駆けとも言える銀座のお店「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」マネージャーの間山剣治さんに店のコンセプトと併せて話を聞いてみました。
 

「カタカナスシ」の定義と、先駆けだった「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」

まず、「カタカナスシ」の定義を考察します。今後さらにブームを牽引するお店が登場した際には、また違う要素が加わるかもしれませんが、現時点では大まかに以下の5点が「カタカナスシ」の定義と言って良いでしょう。
 

1. 店名が「カタカナ」または「横文字」である

2. 従来の「寿司店(回転寿司含む)」とは異なり、比較的お酒の重要度が高く、お酒の種類も豊富

3. 従来の寿司の握りだけでなく、独自の海鮮メニューがある

4. 海鮮メニューは、美味しさはもちろん、見た目も楽しいものを用意している

5. 比較的安価で、若者層や女性でも気軽に楽しめる

 

これら「カタカナスシ」の定義を全て兼ね備えつつ、その先駆けとなったお店が銀座の「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」。マネージャーの間山剣治さんによれば、当初は「カジュアルな大人の遊び場」がコンセプトだったそうです。
 

「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」のマネージャーの間山剣治さん。その明るくホスピタリティあふれる接客も従来の寿司店とはちょっと違います

 

間山さん:当店は従来のお寿司屋さんのイメージから、お客さまの「使い勝手」の幅を広げようと、11年前の2011年にオープンしました。「カジュアルに手頃な価格で新鮮な魚介を提供する」「日本酒だけでなくワイン、ハイボール、サワーなども提供する」「ロール寿司など見た目も楽しく美味しいお寿司を提供する」といったことがテーマで、つまり「カジュアルな大人の遊び場」として「上品な銀座の隠れ家」のようなお店にしたいと考えました。
 

 現在、ブームの兆しと言われている「カタカナスシ」を意識してオープンしたわけではありませんが、その先駆けとして言われることはありがたく思っています。また、オープン時に「ロール寿司」を東京で出している店はほとんどなかったので、そういった面でも先駆けだったように思います。

「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」では7〜8割のお客さんがロール寿司、またはロール寿司がセットになったものを注文するそうです
 

「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」は「リアルカタカナスシ」だった!?

確かに「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」におけるロール寿司は、従来の「寿司」の定義を飛躍させた斬新メニュー。アメリカなどの寿司店ではよく出されるものですが、日本国内での展開は意外と盲点だったかもしれません。
 

間山さん:実は当店のオープンに先駆け、2010年に関連店を中国にオープンしました。今は世界的な和食ブームでまた状況が変わってきていますが、海外の多くの国では「生のお魚を食べる」文化があまりないため、中国のお店では何らかの加工を加えたロール寿司を出したんですね。
 

 これが大ヒットとなり、「東京でもウケるんじゃないか」と「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」の看板メニューにしました。当時想定していたお客さまは、20〜30代のカップルや外国人を意識していましたので、ニーズに合致したように思います。
 

「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」のロール寿司群
もちろん、従来のにぎり寿司もあります


間山さんの話から、現在注目されている「カタカナスシ」の多くのお店の中でも、「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」は「リアルカタカナスシ」のように思いました。やや敷居が高い印象もある従来の「寿司」をカジュアルにし、若者や外国人の方の目線に合わせての展開は、現在出店が相次ぐ「カタカナスシ」のあり方の根源と言って良いでしょう。
 

間山さん:「銀座でお寿司を食べる」というと、敷居が値段も高いイメージですよね。何となく「接待で使われるもの」「裕福な年配の方だけのもの」というイメージがありますが、そうではなく「気軽にお寿司を楽しんでいただきたい」「お寿司屋をおつまみに合コンしていただいても良い」という思いでオープンしました。内装も女性のお客さまが喜んでいただけるようなダイニングバー的なものにしました。
 

「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」の店内。従来の寿司店とはまるで違うダイニングバーのような空間です

 

ロール寿司の本場・アメリカで培った職人が握る「カタカナスシ」をいただける!

間山さんによれば、肝心の「味」にももちろん自信があるとのこと。現在の職人さんはアメリカで自分の寿司店を経営していたベテランです。
 

間山さん:アメリカのロール寿司を真似するのではなく、アメリカの寿司の経験者がそのまま作って提供しています。「カタカナスシ」と呼ばれるお店の中には、やはりロール寿司を展開するところも多いようですが、この点も当店は自信があります。本当においしく、見た目も楽しいお寿司ばかりを用意していますので、お気兼ねなく幅広い方に利用いただければありがたいです。
 

「SHARI THE TOKYO SUSHI BAR」のロール寿司「リアルカタカナスシ」、ぜひ一度お試しください!

開店当時は前例のない試みだったものの、10年以上のときを経てようやく時代が追いついき、「カタカナスシ」ブームの兆しを見せています。従来の寿司店にはなかった味、驚き、楽しさがいっぱいある「カタカナスシ」のお店、ぜひ一度行ってみてください!



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