「俺でも握れるんかい!」 かしわ水産「自分で握る寿司セット」で本格寿司を握ってみた

刺身や鮮魚の通販が各業者で展開される中、まぐろの希少部位を用いて、自分で握り寿司を作れるセットが登場しました。自宅用・ギフトともに良いという本商品、果たしてその真価のほどは……実践して紹介します。

“自分で握る”お寿司セット「『匠の鮪』お寿司セット」

コロナ禍の巣ごもり需要以降、刺身や鮮魚の通販が盛んです。それまでには無かった日本全国の新鮮な魚をいただけるようになったことは、まさに「怪我の功名」とも言って良いかもしれません。
 

そんな中、神奈川・小田原にある「かしわ水産」というまぐろ専門問屋さんが、魚だけでなくシャリなどもセットにした「自分で握ることができる寿司セット」をリリースしました。その名も「『匠の鮪』お寿司セット」です。
 

 「『匠の鮪』お寿司セット」とは

かしわ水産の 「『匠の鮪』お寿司セット」1万5000円(税込、送料込み)

みなみまぐろの大トロ3貫、中トロ3貫、赤身3貫をはじめ、バチまぐろの中トロ3貫、赤身3貫、自家製ネギトロ90gなどの合計18貫分がぜいたくに入っており、さらに赤酢のシャリ、中伊豆産の天然本わさび、「かしわ水産」秘伝のしょう油などがセットになっています。
 
自宅用としてはもちろん、ギフトにも良さそうなアイテムです


これらを使い「自分で寿司を握る」ことができるという、他ではあまり見かけないセットになっているわけですが、その価格は1万5000円(税込、送料込み)。日常的にはちょっと手が出しにくい価格のように思いますが、果たしてその真価のほどはどうでしょうか。
 

今回はこの「『匠の鮪』お寿司セット」をオーダーし、実際に「自分で」握りつついただいてみることにしました。
 

冷凍のまぐろの赤々とした色合いに、鮮度抜群であることがよく分かる!

「『匠の鮪』お寿司セット」を開けてみると、まぐろがズラリ!


「『匠の鮪』お寿司セット」は2つの箱で構成されており、上の段には冒頭で触れたまぐろが入っています。なかなかの見栄えで、開けた瞬間筆者は「おぉ!」と思わず声を出してしまいました。
 

いずれのまぐろも冷凍されていますが、その赤々とした色合いから鮮度抜群であることがよく分かります。また、何気にうれしいのが盛り付ける際の笹の葉と、まぐろの各部位のプレート。ちょっとした魚屋さん気分を味わえそうです。
 

さらに赤酢のシャリ、中伊豆産の本わさび、秘伝のしょう油などがセットに!

また、「『匠の鮪』お寿司セット」のもう1つの箱にはに赤酢のシャリ、中伊豆産の本わさび、秘伝のしょう油などが入っていました。「自分で握る」ということで、「シャリの配分とか大変そうだけどなー」と思っていた筆者ですが、この赤酢のシャリを見てホッと安心。1貫ごとしっかりかたどられており、特別な技術をなくしても、まぐろのお寿司を握れそうです。
 
金物のメッカ、新潟・燕三条にあるメーカーによるわさび用おろし金と特製しょうゆ


さらに、地味にうれしかったのがわさび用のおろし金が入っていた点。しかも金物のメッカ、新潟・燕三条にあるメーカーによるもので、「『匠の鮪』お寿司セット」を食べ終えた以降も継続して使い続けられそうです。
 

「これなら俺でも握れるぞ!」と途端にやる気になるの巻

これら「『匠の鮪』お寿司セット」の中身を見て「これなら俺でも握れるぞ!」と安心した筆者。途端に寿司職人さんのような気分になり、さっそく「仕込み」をしてみることにしました。
 

まぐろの解凍方法は流水に袋ごと浸す+αでいたって簡単!


まずはまぐろの解凍から。前述の通り、まばゆいほどに赤々とした鮮度抜群のまぐろ。素材を傷めないよう上手に解凍したいですが、この手順もいたって簡単です。各部位を袋ごと流水に浸した後、部位が柔らかくなったら取り出し、袋の水気を切ります。その後、袋にハサミを入れ、キッチンペーパーの上に部位を乗せ、さらに水気を切り盛り付けるだけ。
 

水気切りは丁寧にやるべきですが、しかしここまでの行程はたとえ料理をしない人でも簡単にできるものです。
 

天然本わさびは凍ったまますりおろします
秘伝のしょうゆは、いかにもうまそうな透き通った薄茶色でした


続いて、中伊豆産の天然本わさびをすりおろします。これは凍ったままで良く、すり金に対して円を描くようにすりおろしていけばOK。すりおろしている間の、天然本わさびの良い香りが鼻をつきますが、これも特別な技術は要りません。
 

秘伝のしょうゆはもちろん、そのまま器に注ぐだけですが、その透き通るような薄茶色のしょうゆを見て「いかにもうまそう」な光線を放っていました。
 

シャリはレンチン後、常温になるまで置いておくのが◎

しかし、問題はここから。肝心の赤酢のシャリです。前述の通り、確かに1貫ごとかたどられてはいるものの、きちんと温めなければいけません。
 

まず、電子レンジ(500W、4分半)で温めた後、常温になるまで置いておくのが望ましいらしく、筆者もそのようにしました。
 

電子レンジ(500W・4分半)で温めた後、常温になるまで待つ赤酢のシャリ


常温になるまでの待ち時間、いつも以上に長く感じるようにも思いましたが、これはきっちりやっておくべきです。温かいまま寿司を握れば、すぐに食べるならまだしも、肝心のまぐろが傷んでしまうかもしれなからです。
 

この点、「『匠の鮪』お寿司セット」の推奨通りに行い、いよいよ握っていただくことにしました。
 

自分で握ったのに、下手なお寿司屋さんよりもおいしいお寿司が完成した!

まずはまぐろを刺身で並べてみました

握る前に一度笹の葉の上に刺身として並べてみました。その姿はまさに圧巻! 普段なかなか買うことができないまぐろの部位たちが、いかにもうまそうに筆者を見ています。そして、このぜいたくなネタを、先ほどの赤酢シャリと併せて握ってみます。 
 
握れたー!

握るのはいたって簡単ですが、ぜいたくな部位ばかり。手の体温がネタに移らないように素早くにぎるほうが良いように思いました。そして、「『匠の鮪』お寿司セット」の6ネタ分を1貫ずつ握り、先ほどの刺身と並べてみました。なんともぜいたくです!
 
握り6貫と刺身群


全てのネタを握っていただくもヨシ、刺身と使い分けていただくヨシのように思いました。肝心の味はこれがもうどのネタも絶品! どれもプリップリで、まぐろの各部位ならではの濃厚な味わいを楽しませてくれました。

下手なお寿司屋さんでいただく数倍はおいしく、ここまでの「自分で握る」行程の楽しさも併せて考えれば、1万5000円(税込、送料込み)という値付け、十分満足できるものだと思いました。
 

まぐろの鮮度の良さを届けるための試行錯誤は5年を費やした

ところで、まぐろは冷凍・解凍によって鮮度に大きな差が出そうですが、「『匠の鮪』お寿司セット」のそれは見た目通りの鮮度の良さです。これだけは本当に不思議でしたが、販売元の「かしわ水産」によれば、この点こそが最もこだわった点とのこと。担当者に話を聞いてみました。
 

「かしわ水産」担当者:冷凍まぐろは解凍次第で風味を大きく損ねるといわれるほど、解凍方法に大きな課題を抱えておりました。一般流通させた際でもいかに簡単に、かつ失敗せずに解凍できるか……試行錯誤を重ね、5年の月日をかけました。
 

 その結果、まぐろをネタのサイズにあらかじめさばいておくことにより、誰でも手軽に行えるまぐろの解凍方法を実現いたしました。もちろん、着色料・保存料はいっさい使用していないので安心してお召し上がりいただけます。
 

 「『匠の鮪』お寿司セット」はスーパーなどでの店頭ではあまりお目にかかれない、高級部位をご用意しました。『普段の食事やパーティを特別なものにしたい』『母の日や父の日、記念日など大切な方へ極上の食事を届けたい』……そんな方々に、本格素材をふんだんに使った「『匠の鮪』お寿司セット」をお楽しみいただければ幸いです。
 

まぐろ専門店ならではの高級ネタ・配慮がなされた「『匠の鮪』お寿司セット」、是非一度お試しを!


なお取材以降、ネギトロ軍艦用の海苔を価格据え置きのままセットに追加したそうです。軍艦の幅にカットしており、包丁などを使わずにお寿司を握れるようです。
 

「『匠の鮪』お寿司セット」があれば、誰でも簡単にまぐろの高級ネタをおいしくいただくことができます。握るまでの行程の楽しさと併せて、特別な時間を過ごすことができるはずです。まぐろ好きの方、寿司好きの方、ぜひ一度お試しください!



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