「寅年」の冬に共通点?寒さ厳しく大雪も…過去の寅年はどうだった?【気象予報士が解説】

2022年の干支は寅(とら)。過去の寅年を振り返ると、冬は例年以上の厳しい寒さになり、東京都心でも大雪となった年が多くありました。夏の暑さや台風、大雨などの水害に関しても、特徴があるのでしょうか。寅年の天気について気象予報士が解説します。

「寅年」の冬は寒さ厳しく……東京都心で「大雪の成人式」も

2022年の干支は寅(とら)です。干支と天気には科学的な繋がりはありませんが、過去の寅年を振り返ると、冬は例年以上に厳しい寒さとなり、東京都心でも大雪となった年が多くありました。

たとえば前回、2010年(平成22年)の寅年は年明けから冬の嵐に見舞われました。西高東低の冬型の気圧配置が強まり、元日は日本海側で大雪が続き、名古屋市内でも3センチの積雪を観測。東海道新幹線は終日ダイヤが大幅に乱れ、約20万人に影響が出ました。
2010年1月1日 強い冬型の気圧配置に
2010年1月1日は強い冬型の気圧配置に
また、1998年(平成10年)の寅年には、1月15日の「成人の日」に南岸低気圧が関東付近を通過し、東京都心でも積雪が16センチに達するほどの大雪となりました。そして1月31日には長野県・諏訪湖で、湖面の氷が大音響と共に山脈のように盛り上がる「御神渡(おみわた)り」現象が7年ぶりに見られたことも話題になりました。
諏訪湖が全面結氷すると発生する「御神渡り」
さらにさかのぼって1986年(昭和61年)の寅年にも、2月18~19日に東京都心で18センチの雪が積もり、3月23日の彼岸の頃にも大雪となり、130万世帯で停電が発生しました。
大雪の中の成人の日 

寅年の大雪は、普段雪の少ない東京に限った話ではありません。1974年(昭和49年)には、2月10日に秋田市で観測史上最大の117センチの積雪を記録し、大雪による被害が深刻化しました。

>「寅年」の夏はどうなる?

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