松井証券は、「初任給」と「理想の働き方」に関する世代別の実態調査の結果を発表しました。対象者は、全国の社会人1~3年目(以下、Z世代)と、4~18年目(以下、ミレニアル世代)の男女600名。その結果、21年入社で初任給を貯蓄に回した人は7割以上で平均額は9.3万円であったことが明らかになりました。また理想の働き方としては、副業やアーリーリタイアを挙げる割合が半数を超えました。
初任給を貯蓄に回す21年入社は7割以上で平均貯蓄額は9.3万円!
新型コロナウイルスが猛威を振るい始めた2020年入社の社会人2年目の方に、「初任給で自由に使えるお金(住居費、水道光熱費、通信費などの生活費除く)を何に使ったか」を尋ねたところ、1位「貯蓄(66.0%)」、2位「趣味/娯楽(53.0%)」、3位「家族へのプレゼント(27.0%)」という結果になりました。初任給の貯蓄額平均は「8.8万円」でした。
2021年入社の新社会人を対象に尋ねると、1位「貯蓄(71.0%)」、2位「趣味/娯楽(49.0%)」、3位「交際費(28.0%)」と、貯蓄を選択した割合が7割を超え、初任給の平均貯蓄額は9.3万円でした。
また、1年目から貯蓄をしていたと回答した割合を世代間で比較すると、ミレニアル世代は56.3%、Z世代は76.6%となり、20.3ポイントもの差が生まれていることが明らかに。新世代に向かい貯蓄への意識が高まっていることがうかがえる結果となりました。
「将来が不安」約8割。今年の支出計画も保守的で貯蓄を増やす傾向
コロナ禍を経て貯蓄にどのような変化があったかを尋ねたところ、「貯蓄を始めた(始めようと思った)(12.5%)」「貯蓄に回す金額を増やした(増やそうと思った)(29.7%)」と、42.2%(3人に1人以上)が貯蓄に関する行動・意識に変化があったとの結果に。その理由については、「自分の将来に不安を感じている」が76.3%と約8割に上ることが明らかになりました。
自由に使えるお金(住居費、水道光熱費、通信費などの生活費除く)について、「コロナ禍の昨年と比べて、今年の使い道がどのように変化すると思いますか」と尋ねたところ、支出が増えると思う項目は、1位「貯蓄(33.0%)」、2位「資産形成・資産運用(22.3%)」、3位「食費(19.8%)」。支出が減ると思う項目は、1位「旅費(42.3%)」、2位「交際費(33.2%)」、3位「被服費(32.0%)」という結果になりました。
今年もお金の使い道については、コロナ禍で高まる将来不安から、娯楽費は抑え、貯蓄に回す傾向がさらに強くなる予定であることがわかりました。
理想の働き方1位は副業で+10万円! Z世代では半数超える
理想的な働き方を尋ねたところ、1位は「副業からも収入を得る(49.2%)」で約半数に上り、副業の理想的な金額の中央値は「本業に加えて+10万円」でした。
2位は「終身雇用(安定して長く働くこと)(28.8%)」、3位は「アーリーリタイア(不労所得のある早期退職)(21.8%)」という結果となりました。
世代別に見ると、Z世代は、1位「副業からも収入を得る(54.3%)」、2位「お金を貯めて独立(26.6%)」、3位「終身雇用(安定して長く働くこと)(21.8%)」と、本業以外でも収入を得たいと考える割合は半数を超えました。
ミレニアル世代では、1位「副業からも収入を得る(46.8%)」、2位「終身雇用(安定して長く働くこと)(32.0%)」、3位「アーリーリタイア(不労所得のある早期退職)(22.8%)」と世代間での違いも見られる結果に。
「副業からも収入を得る」の実現のために具体的に取り組んでいることを尋ねたところ、1位は「資産形成/資産運用」で41.4%でした。ミレニアル世代を対象にした「就職した頃からやっておけばよかったと思うこと」の問いでも、1位は「資産形成/資産運用」で36.4%と、ただ貯めるだけでない投資等の考え方の広まりがうかがえます。
調査は2021年3月、社会人1~3年目の男女300名(男性150名/女性150名)、社会人4~18年目の男女300名(男性150名/女性150名)を対象にインターネット上で実施しました。
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