紅葉登山、標高1500mでも「高山病」に? 法医学者が警告する「せっかく来たから」と登り続ける危険

紅葉シーズンに人気の登山。高山病は、エベレストのような高峰だけの問題ではありません。法医学者・高木徹也氏が、標高1500mでも起こり得る高山病の症状と、命を守るための下山の判断を解説します。(画像出典:PIXTA)

※画像はイメージ(画像出典:PIXTA)
※画像はイメージ(画像出典:PIXTA)

紅葉を楽しみに山へ出かけ、途中で頭痛や吐き気を覚えても、「少し疲れただけ」と登り続けてしまうことはありませんか? せっかく来たのだから頂上まで行きたい、という気持ちもあるでしょう。

しかし、登山中の小さな異変には、放置すると命に関わる意外な原因が隠れていることがあります。体力に自信がある人や、比較的登りやすい山を選んだ人も例外ではありません。

5000体以上を検死・解剖してきた法医学者・高木徹也さんの著書『こんなことで、死にたくなかった 法医学者だけが知っている高齢者の「意外な死因」』(三笠書房)から一部抜粋し、登山中に注意したい異変と、命を守るために必要な判断を紹介します。

※本記事で紹介している商品の購入やサービスの利用により、売上の一部がオールアバウトに還元されることがあります。

遭難者の半数近く、死者・行方不明者の約7割が60歳以上

雄大な景色を楽しみながら歩き、さらに登頂したときの達成感がたまらない「登山」や「ハイキング」を趣味としてたしなんでいる方も多いでしょう。健康維持に熱心な高齢者にも人気がありますよね。

登山者が増えている一方で、警察庁の統計によると、2023年は過去で最も遭難者が多かった年でもありました。そして、遭難者の49.4%、死亡者・行方不明者の67.2%が60歳以上なのです。

山にはさまざまな危険が潜んでいます。転倒、転落、滑落、熱中症、低体温症、虫による感染症、動物による外傷のほかに、落雷や雪崩、火山の噴火などに巻きこまれる危険性もあります。

予測しにくい山の落雷

1967年、高校生の登山パーティーで、11人が落雷により死亡した西穂高岳落雷遭難事故は有名です。

雷の発生は予測しにくく、標高が高くて天気が変わりやすい山中では特に気をつけなくてはいけません。

落雷損傷は感電に加えて打撃的な作用を伴うため、頭蓋骨骨折や脳挫傷が生じることでも知られており、命を落とす危険性が極めて高い災害です。

次ページ
エベレストだけではない。標高1500mでも起こる「高山病」の危険
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

編集部が選ぶおすすめ記事

注目の連載

  • ヒナタカの雑食系映画論

    『ディスクロージャー・デイ』はなぜ賛否両論?「困惑」を前提に楽しむための3つのポイントを解説

  • どうする学校?どうなの保護者?

    20年間「駆け込み実績ゼロ」の学校も…「こども110番の家」は本当に必要? PTAが直面する理想と現実

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    【要注意】東京駅で絶対にハマる「最遠ホーム」と「メトロ乗り換え」の絶望トラップ

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    「移民」に冷たいのはどっちなのか? スイスの厳格過ぎる学歴選別と、日本の曖昧過ぎる外国人政策