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AIを使うときに立ち止まるべき5つのポイント
(1)問いを設定するとき
最も重要なのはスタートラインである。「何を問うのか」がずれていれば、どれだけAIを使っても正しい方向には進まない。
・この問いは本当に適切か
・問題の設定は正しいか
・前提に見落としはないか
ここで立ち止まることが、すべての質を決める。しっかり考えてから問いかける。これはプロンプト設計と言われる。
(2)AIの答えを見た直後
AIの答えは整っている。だからこそ、そのまま受け入れてしまいやすい。しかしここで一度立ち止まる。
・なぜこの答えになったのか
・他の見方はないか
・本当にこれでいいのか
この一手間が、思考停止を防ぐ。
(3)結論を採用する直前
最も重要なポイントである。「これでいこう」と決める直前に再度、
・他の選択肢は本当にないか
・リスクは何か
・この判断を説明できるか
を確認する。
違和感は「重要な問題の入口」
(4)違和感を覚えたとき
どこかしっくりこない。何となく変だ。納得できない。この感覚は、多くの場合、重要な問題の入口である。
・なぜ違和感があるのか
・何が引っかかっているのか
を言語化することで、問題の本質に近づくことができる。
(5)人に影響を与える判断の前
その決定が、誰かに影響する場合。
・取り返しがつくか
・相手の立場で考えたか
・説明できる判断か
・自分の判断として責任が持てるか
この段階では、スピードよりも慎重さが優先される。
これらは特別な才能ではない。むしろ、
・一度考えてからAIを使う
・小さな判断を自分で引き受ける
・振り返る
といった日々の積み重ねの中で育つ。立ち止まる時間は、速度を落とすためではなく、方向を確かめるために必要なのである。
著者:海原純子(心療内科医・産業医)
東京慈恵会医科大学卒業。同大講師、日本医科大学医学教育センター特任教授、ハーバード大学大学院客員研究員などを歴任。1986年に日本初の女性クリニックを開設し、復興庁「心の健康サポート事業」統括責任者も務めた。読売新聞「人生案内」回答者、毎日新聞「心のサプリ」連載中。
著者:ラスカウスキー照美(ITコンサルタント・トレーナー)
ペンシルベニア大学ウォートンスクールMBA修了。米国陸軍、Goldman Sachs、Symantecなどを経て独立。情報セキュリティの国際資格CISSP・CCSPを持ち、セキュリティ・クラウド・AI分野の企業研修や技術書の執筆を行う。



