上から目線に正論はNG? 脳科学者・中野信子が教える「言葉を使わずに相手を沈黙させる」方法

職場や人付き合いで上から目線の言葉をぶつけられたとき、正論で言い返すのは逆効果? 脳科学者・中野信子氏が、正論で反論するのではなく言葉を使わずに「態度で主導権を握る」テクニックを解説します。(画像出典:PIXTA)

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早口は禁物。ゆっくり低い声で言い切る

ダメ押しとして、「間」と「声のトーン」で圧倒しましょう。マウントにおいて、言葉の内容は2割以下、残りの8割は態度です。

絶対に早口にならないこと。

早口は「焦り・自己防衛」のサインです。あえて普段の1.5倍くらいゆっくり、低いトーンで、語尾を明確に言い切ります。これだけで「この人には敵わないかもしれない」という本能的な威圧感を与えられます。

沈黙を恐れないこと。

相手が言い返せないような沈黙の時間が流れたとき、先に気まずくなって喋り出したほうが負けです。沈黙を「心地よい時間」として堂々とキープできる側が、その場の主導権を握ります。

背筋を伸ばし、あえて相手との距離を詰める

物理的なポジショニングも活用しましょう。身体的なアプローチも脳の認知に直接働きます。

背が低いのなら、視線の高さを意識して位置取りをしてください。物理的に見下ろせる位置に自分が立つこと。背の高さがある程度あるのなら、背筋を伸ばすなどを心がけてください。

座っているなら椅子の背もたれに深く腰掛け、リラックスして、この場に怯えていないというポスチャー(姿勢)をとります。

あえてパーソナルスペースに少し踏み込むことも有効です。怯える人間は距離をとろうとします。逆に、堂々と、しかしスマートに距離を詰められると、マウントをとりたい側が一瞬怯みます。

態度で勝つ際に大切なことは、「私は貴方と同じリングには立っていません。上から見物しています」という空気感を徹底的につくり出すことです。

正論で殴るのではなく、「相手のパンチを完璧に空振りさせて、その滑稽な姿をただ眺める」。このスタンスがとれたとき、主導権は貴方のものになります。

ロンドン紳士と脳科学に学ぶ 品格のあるマウントのとり方
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著者:中野信子(脳科学者、医学博士、認知科学者)
東京都生まれ。東日本国際大学特任教授、京都芸術大学客員教授、森美術館理事。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。フランス国立研究所ニューロスピン勤務を経て帰国。脳や心理学をテーマに、人間社会の事象を科学の視点から解説する。

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