水難事故予防の啓発活動を行うNPO法人AQUAkids safety projectのすがわらえみさんは、「水辺の事故を防ぐには『知識』『泳力』『アイテム』の3つが必要ですが、多くの人がその意味を誤解しています」と指摘します。
子どもを水の事故から守るために、親が知っておくべき「3つの真相」と事前の備えについて、すがわらさんに聞きました。
【知識の誤解】「晴れてるから大丈夫」は危険
1つ目の備えは「知識」ですが、ここで多くの親が陥るのが「川は波がないから海より安全」「現地が晴れているから大丈夫」という誤解です。監視員がいる海水浴場と違い、川は見た目が穏やかでも急に深くなったり流れが速くなったりします。さらに恐ろしいのは「上流の天気」です。現地が晴れていても、上流で大雨が降れば時間差で一気に水位が跳ね上がります。
そこで重要な知識となるのが、あらかじめ「Bプラン(代替案)」を用意しておくことです。
現地で危険を感じても「せっかく来たから」と無理をするのが一番危険です。「天候があやしければ水族館や屋内施設へ行く」というBプランを子どもと共有しておくこと。予定変更は遊びを諦めることではなく、命を守るための立派な備えです。
【泳力の誤解】「プールで50m泳げる」は通用しない
2つ目の備えは「泳力」です。ここでいう泳力とは、クロールで速く泳ぐことではありません。水に落ちたときに「慌てずに浮いて助けを待てる力」のことです。「プールで50m泳げるから、川幅25mなら渡れる」と考えるのは大きな誤解です。川では流されながら進むため実際の距離感は狂い、水温の低さやパニックで一瞬で体力を奪われます。
また「自分は泳げるから助けられる」という親の過信も危険です。助けに入った大人が流される二次事故が後を絶ちません。親も自分の泳力を過信せず、海水浴場の場合は監視員の近くを選ぶなどし、子どもを手の届く範囲で見守ることが大切です。
さらに、泳ぎの練習として「お風呂で顔をつけたり潜ったりする」のは今すぐやめましょう。
お風呂を「泳ぐ場所・遊ぶ場所」と認識してしまうと、子どもが一人で入浴した際にも潜るようになり、自宅のお風呂での重大な事故につながる恐れがあります。泳ぎの練習は、必ず安全管理の整ったプールで行いましょう。



