傍観者・加害者も“同程度の苦痛”という研究結果…池上彰が親に伝えたい「いじめ」の真実

被害者だけでなく、傍観者や加害者にも深刻な影響が及ぶことが研究で明らかになった「いじめ」。子どもを守るために、大人はどんな視点を持つべきなのか。池上彰氏の著書より、「いじめの前提」と「SNS時代の危険性」を紹介。(画像出典:PIXTA)

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文字だけのSNSは「見えないナイフ」。親が子どもに絶対伝えるべきルール

子どもが学校や保育所・幼稚園に行くと、言葉遣いが乱暴になる、汚い言葉を覚えて使うようになるという悩みがあります。これは昔からです。

社会の中に出ていくことによってそういう洗礼を受ける、あるいは社会性が身につくことへの一段階として、それは認めざるを得ないでしょう。無理をして言葉遣いを変えさせようとすれば、子どもは反発します。

ただし今の時代、これだけは教えておかなければいけません。SNSでは乱暴な言葉遣いは危険だ、ということです。

友だち同士で面と向かって話しているときに、「うざい!」などと笑いながら言うのは、顔の表情や声色で冗談めかしていることが伝わるでしょう。

しかしSNS上では字面だけなので、「うざい」がどういう意図で使った言葉なのかがわかりづらくなります。相手が「本当に自分のことをうざい、嫌だと思っているのかな」と、誤解をしてしまう可能性があります。

それは相手の心を酷く傷つけることになるから、対面で話す言葉をそのまま使っては危険なのです。

SNSでの文字での言葉は、ナイフのような凶器にもなるんだよと教える必要があります。一律に「汚い言葉を使うな」ではなく、「SNSで汚い言葉を使うと、こういう凶器になり得るんだよ」と伝えましょう。
法で裁けない正義の行方
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この書籍の執筆者:池上 彰 プロフィール
1950年、長野県松本市生まれ。1973年NHK入局。報道記者として多くの事件、災害を担当。「週刊こどもニュース」出演を経て、2005年からフリーに。ニュースをわかりやすく解説するスタイルで世代を超えて支持を得ている。
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