女性宮家だと「光熱費」すら説明不能? 民間人男性を皇族にする「制度上の大混乱」を竹田恒泰氏が危惧

皇族数減少への対策として議論されてきた「女性宮家」構想。女性皇族が結婚後も皇室に残る制度ですが、実際にはさまざまな課題も指摘されています。制度上の論点を整理しながら、竹田恒泰氏が提唱する解決策を紹介します。(画像:工藤 直通/アフロ)

政府主導の制度復帰よりも国民の理解を得やすい

また、国民の印象という点でも、まったく新しい「聞いたことのない宮家」——たとえば東久邇宮や賀陽宮といった宮家を復活させるよりも、すでに知られている三笠宮家や高円宮家などが継続するほうが、国民の理解と支持を得やすいでしょう。

制度復帰案では実務的な困難も生じます。旧宮家出身者は何十人もいますが、誰が皇室に復帰するのか、政府がどのように選定し、誰がその人たちを説得するのか——この過程に大きな問題があるのは明白です。「私は辞退したい」と言われたら、それをどう説得するのか、誰が責任を持つのか、非常に曖昧です。

一方、養子案であれば、たとえば三笠宮家や高円宮家の当主が「この方を養子に迎えたい」とご自身で選定なさり、説得までなさることになります。

仮に「なぜこの人を?」という疑問が生じたとしても、「宮さまご自身のご判断によるものです」と説明すれば、それで議論は収束します。政府主導の制度復帰とは異なり、自然で円満なかたちで実現できるのではないでしょうか。

このように、制度的にも、法的にも、感情的にも、養子案のほうが圧倒的に合理性と実現可能性に優れているといえるでしょう。ですから私は、養子案が最も現実的な解決策であると考えています。

竹田恒泰の特別講義 天皇と皇族 (学び直しの時間)
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この書籍の執筆者:竹田 恒泰 プロフィール
作家、実業家、皇學館大學非常勤講師。1975年、旧皇族・竹田家に生まれる。明治天皇の玄孫にあたる。慶應義塾大学法学部法律学科卒。専門は憲法学・史学。『語られなかった皇族たちの真実』(小学館)で第15回山本七平賞受賞。2021年に第21回正論新風賞受賞。『天皇の国史』(PHP研究所)、『現代語古事記』『古事記完全講義』『竹田恒泰の特別講義 天皇と皇族』(以上Gakken)など著書多数。近年は、歴史教科書の執筆・出版、古墳型墓所の設計・販売なども行っている。

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